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FX「スーパーペソの是非は? 今後は米墨金利差も焦点」メキシコペソ見通し

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総括

FX「スーパーペソの是非は? 今後は米墨金利差も焦点」メキシコペソ見通し

予想レンジ 8.0-8.5

 (ポイント)
*ペソ円急落もボリバン2σで下げ止まり反転、ただ7月の半値が上値抵抗
*8月の政策金利は据え置きか、米墨金利差は。11月利下げ論あり
*「スーパーペソ」の是非についての議論が始まった
*日本からのメキシコへの6月の輸出は前年比40.3%増
*大統領=世界トップ10の経済大国の一つを目指す
*最低賃金は大幅増
*13週連続週足陽線はならず
*物価は米国同様低下を続けている
*経済指標はニアショアリングと郷里送金で好調
*対米貿易の金額が中国を抜いて世界一へ
*2Q・GDP拡大期待強まる
*23年の成長見通しも上方修正
*大統領選は2024年6月
*政府のインフレ率見通しはを2023年は3.2%から5.0%へ引き上げ

(「スーパーペソ」についての議論)
 ペソ円は、7月5日には2014年12月8日以来、約8年半振りの高値の8.510円をつけた。しかし、その後、8.142円まで急落した。ただ対ドルでは依然強いことからペキシコ国内では「スーパーペソ」についての議論が出てきた。日本の超円高時代にも円高のデメリット論が多かったが、メキシコの現地紙でもそれを説く声が聞こえてきた。通貨高は輸出競争力を削ぐという一般的なものだ。また郷里送金の手取りも減ってしまう。まだ大きな声とはなっていない。超円高と異なり歴史的には超ペソ高ではなく対ドルでのペソ高はここ3年のことだ。ロペスオブラドール大統領はペソ高は政策運営の成功を示していると強調し、ペソ高のデメリットにはまだ言及していない。この議論はもう少し様子見したい。

(日本からのメキシコへの6月の輸出は前年比40.3%増)
 日本の6月貿易統計では日本からメキシコへの輸出が前年比で40.3%伸びた。メキシコのニアショアリングで日本からの資本財の輸出が増加した。


(メキシコ経済は数十年以内に世界トップ10に入るだろう)
 ロペスオブラドール大統領は、メキシコは今後数十年で世界トップ10の経済大国の一つになると予想されていると述べた。(以下、詳細)

 メキシコは現在、世界で第 14 位の経済大国で、 2022 年の国内総生産は1兆 4,100 億ドル。2017 年、プライスウォーターハウスクーパースは、メキシコが 2050 年には世界第 7 位の経済大国になると予測した。
 それ以来、メキシコ経済は2020年に新型コロナウイルスによる急激な低迷に見舞われたが、2021年と2022年にはそれぞれ4.8%と3.1%の成長を記録した。
 メキシコのGDPは、製造業活動、観光業、海外からの投資や送金の流入などに支えられ、2023年1Qに年率で3.9%拡大。
 メキシコは現在外国人投資家にとって「非常に魅力的」であり、外国人投資家は今年1Qに180億ドル以上を投資した。メキシコには投資と事業の「競争上の利点」があり、その中には手頃な労働コストと米国への近さが含まれる。
 民間工業団地協会は2024年から2025年の間に450社以上の外国企業がメキシコに移転すると予測している。世界中で「危機とリスクの状況」がある一方で、「地球は我が国のために連携しつつある」とした。
 
(依然、経済指標は強い。5月小売売上は前月を下回る)
 経済指標では、6月消費者信頼感指数、6月自動車輸出、5月鉱工業生産は強かった(先週号)。今週発表された5月小売売上も前年比2.6%増であったが、4月の3.8%、予想の3.5%を下回った。衣料品、ヘルスケア、百貨店、飲料は好調も、自動車やオンライン取引が減少した。

(8月は政策金利据え置きか)  
 中銀は8月10日の次回の金融政策決定会合で政策金利の据え置きを続けるという見方が多い。一方、米国は7月26日のFOMCで0.25%利上げする予想だ。米国利上げ、メキシコ据え置きで両国間の金利差の縮小は、若干のペソ安に繋がるか。若干としたのはメキシコ11.25%、米国5.5%との金利差はまだ大きいからだ。 ただ最近はメキシコ利下げ論も出てきている。インフレ低下によって11月には利下げが始まる予想だ。

テクニカル分析

2σ下限から中位まで反発し小反落

 日足、ボリバン2σ下限から反発。中位まで戻し小反落。5日線上向き、20日線下向く。7月18日-20日の上昇ラインを下抜いて本日はスタート。7月13日-14日の上昇ラインがサポート。7月6日-20日の下降ラインがが上値抵抗。
週足、13週ぶり週足陰線後は小動き。ボリバン2σ上限から反落。5週線、20週線は依然上向き。5月22日週-7月10日週の上昇ラインがサポート。7月3日週-10日週の下降ラインを上抜く。
 月足、7月はボリバン2σ上限から小反落。5月-6月の上昇ラインが耐えきれるか。5か月、20か月線上向き。
 年足、22年の長い上ヒゲを上抜く大陽線。14年-22年の下降ラインを上抜く。21年-22年の上昇ラインがサポート。

VAMOS MEXICO

最低賃金が急上昇

 メキシコの最低賃金は2020年12月から2023年5月までに実質43.6%上昇し、OECD加盟国の中で最も高い伸びとなった。
 OECDはこの改善はロペスオブラドール大統領が最低賃金の年次見直しを義務付ける規制枠組みを導入したことによるものだと評価した。
 最低賃金を年間15.6%引き上げることは、ロペスオブラドール政権の重要な政策公約となっている。同氏が就任した2018年には1日あたりわずか88ペソだったが、高賃金の北部国境州を除くと 現在は207.44ペソに達している。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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