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ドル/円、重要イベントFOMCが目前…141円を突破する可能性は!?(NY市場の見通し)

ドル/円、重要イベントFOMCを控える…141円を突破する可能性は!?

本日、東京市場のドル/円は140円を挟んでもみ合う展開。朝方の140.27円前後を高値に、利益確定売りなどに押されて140円を割り込む場面もありました。ただ、米債利回りが持ち直す中で、139.90円台で下げ渋るとすぐに140円台へ持ち直すなど狭いレンジで推移しています。

欧州市場に入ると、米長期金利が失速したことで139.80円台まで弱含みました。その後も、上値が重く139.90円付近でのもみ合いが続いています。

本日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利が5.00-5.25%に据え置かれると見られています。そうした中で、今回は四半期に一度の金利見通し(ドットチャート)に注目が集まります。政策金利の年末予想値(≒ターミナルレート)が前回3月時点の5.125%から引き上げられるようだと7月の利上げ再開期待が高まりそうです。また、その後に行われるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見にも市場の関心が向けられています。ドル/円はFOMCの前後で激しい値動きとなることが予想されますが、最終的には米長期金利の動きがカギになるでしょう。

ドル/円をテクニカル分析で見ると、日足チャートの形状から上昇基調の中であることには変わりありません。10・20・80日移動平均線が上向きで10・20日線がサポートとなり底堅く推移しています。ただし、直近では方向感を模索する展開が続いおり138.30円-140.50円のレンジ内での推移となっています。本日は、レンジ上下限をブレイクして新たな動きが生じるかに注目です。レンジ上限をブレイクすれば年初来高値を更新して141円台を突破する可能性も考えられます。

ドル円 日足チャート

この後の経済イベント

6/14(水)
21:30☆米4月生産者物価指数
23:30 EIA週間原油在庫統計
27:00☆FOMC政策金利
27:00☆FOMC経済・金利見通し
27:30☆パウエルFRB議長記者会見
※☆は特に注目の材料 

今日の注目トピック

5月以降、WTI原油価格は70ドルを挟んだ値動きが続いています。そうした中で、国内のレギュラーガソリン全国平均価格が4週連続で小幅に値上がりしています。資源エネルギー庁によると、今月12日時点のレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットル当たり169.3円で、先週から0.6円値上がりしました。また、今後もガソリン価格の上昇が見込まれるとのことです。要因となっているのは政府によるガソリンなどの燃料価格の負担軽減策です。先月時点で石油元売り会社には基準価格の168円を超える部分について最大で25円を補助していました。その補助金について6月から段階的に縮小させるとして「2週間ごとに補助率を1割ずつ下げる」とされています。こうした動きから原油価格が下がらない限りはガソリン価格は高止まりもしくはさらに上昇する可能性があるとのことです。

 
uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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