ドル/円、139円台で方向感を模索…明日以降の米CPI・FOMCなどに注目集まる
本日、東京市場のドル/円は、東京市場のドル/円は小幅高の展開。日経平均株価が続伸する中で139.64円前後まで上昇しました。その後は伸び悩みましたが139円台前半で下げ渋るなど底堅い値動きとなっています。
欧州市場に入ると、一時はドル買い・円売りが強まるも本日高値付近139.60円台で失速。上値の重さから伸び悩む中、米債利回りが低下したことでドル売りに振れて本日安値139.16円前後まで弱含みました。
NY市場でも引き続き139円台を中心とした値動きが続く公算です。
今夜は重要イベントが予定されておらず、市場の関心は明日の米5月消費者物価指数(CPI)に向かっています。さらにその後も、14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)、16日の日銀金融政策決定会合と重要イベントが続きます。そうした中で、本日のドル/円は方向感が定まりにくいでしょう。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、日足のチャート形状から上昇基調は継続と見ています。しかし、直近の動きを見てみると方向感がない状況が続いており三角持ち合いを形成。移動平均線では20日線・80日線は上向きになっていますが10日線が下向きで上値抵抗と意識されています。方向感がない中で、三角保ち合いをどちらにブレイクしていくのかが今後の注目ポイントになってきます。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
6/12(月)
23:00 マン英MPC委員講演
24:30 米3年債入札(400億ドル)
26:00 米10年債入札(320億ドル)
27:00 米5月月次収支
今日の注目トピック
今週は、中銀ウィークとなっています。14日米FOMC、15日欧州中銀(ECB)、16日日銀会合と各国の政策金利発表が続きます。市場予想はFOMC=利上げ据え置き、ECB=0.25%利上げ、日銀=金融緩和維持となっています。特にFOMCに関心が集まっています。6月会合は利上げを据え置くと見られていますが、利上げの終了ではなく一時停止であり7月会合に利上げを再開すると予測されています。そうした中で、注目を集めるのは13日の米5月消費者物価指数です。市場予想を上振れる結果となれば7月会合での利上げ期待が一段と高まります。また、6月会合では四半期に一度の政策金利見通し(ドットチャート)が公表されます。政策金利の最高到達点(ターミナルレート)の行方にも注目です。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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