目次
▼最新のドル円相場は…金融不安への懸念で上値が重い
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…来週は130円台に下落の可能性も
▼ドル円トレードで注意しておきたいポイント…上値重いが132円前後が底堅い
▼来週のイベント
最新のドル円相場は…金融不安への懸念で上値が重い
今週のドル/円は、先週10日の米シリコンバレー銀行（SVB）経営破綻報道を受け、市場はリスク回避となり、上値の重い展開で始まりました。その後は、徐々にリスク回避ムードが後退するも15日にスイス大手銀行クレディ・スイスの経営不安に関する報道により再びリスク回避の円買いが強まり下値模索の展開となっています。クレディ・スイスがスイス中銀から最大500億スイスフランを借り入れる計画を発表し、リスク回避の動きが弱まるも、米国から欧州へ波及した金融不安への懸念はまだくすぶっており上値の重い状況は続いています。
ドル円相場をテクニカル分析で確認…来週は130円台に下落の可能性も
現在の状況をテクニカル分析で確認したところ、今週は13週移動平均線（SMA）がサポート、52週SMAがレジスタンスとなり上下にヒゲを伸ばしたローソク足となっています。しかし、前週から高値・安値ともに切り下げており127.23円前後からの反発が一服したようにも見受けられます。また、RSIも50ラインを割り下向きになっていることから売りバイアスが強まりつつあります。13週SMAを下抜けると売り圧力が強まり130円台に向けて下落の可能性があります。一方で、切り返して52週SMAを上抜けるようだと再び138円に向けた展開も考えられます。
ドル円トレードで注意しておきたいポイント…上値重いが132円前後が底堅い
日足のチャートを見ると、10日・20日・80日SMAが下向きとなっており、足元では下落優位な形状となっています。しかし、132円前後では下ヒゲが長いローソク足が多く、底堅さもあります。134円を挟んで方向感を模索しながら、132円を終値が下抜けるか135円を上抜けるかが、新たな動きがでるポイントとなりそうです。
来週の重要イベント
3/21☆RBA議事要旨
3/21☆独3月ZEW景況感調査
3/21☆ラガルドECB総裁講演
3/22☆英2月消費者物価指数
3/22☆ラガルドECB総裁講演
3/22☆FOMC政策金利
3/22☆パウエルFRB議長記者会見
3/23☆BOE政策金利
3/23☆米新規失業保険申請件数
3/24☆日本2月消費者物価指数
3/24☆独3月製造業PMI・速報値
3/24☆独3月サービス業PMI・速報値
3/24☆ユーロ圏3月製造業PMI・速報値
3/24☆ユーロ圏3月サービス業PMI・速報値
3/24☆英3月製造業PMI・速報値
3/24☆英3月サービス業PMI・速報値
著者紹介
外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
💬宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）:Twitter
https://twitter.com/gaitamesk_ueha
見通し・動画がもっと分かるようになる関連記事
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
