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ドル円、思わぬ日銀総裁人事案で乱高下…しばらく127.20~133.00円のレンジ推移か【来週の米ドル/円予想】 FX 2023/2/10

目次

▼最新のドル円相場は…日銀人事報道に敏感
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…新たなトレンドは生まれるか 125円?135円?
▼ドル円トレードで注意しておきたいポイント…上昇転換の兆し 133円に向けた相場展開も
▼来週のイベント

最新のドル円相場は…日銀人事報道に敏感

今週のドル/円は、一部メディアが政府は「次期日銀総裁として雨宮副総裁に就任を打診」したと報じたことで約1円のギャップオープンとなり、NY時間には132.90円前後まで上昇しました。その後は上値の重さからジリジリと下落し130円台半ばから132円付近のレンジ推移となっています。週末金曜日には、次期日銀総裁に「植田和男」氏を起用すると伝わると131.60円前後から129.80円台まで下落しましたが、植田氏の「現在の日銀の金融政策は適切、緩和の継続が必要」という発言を受け131.40円台へ急騰し、ほぼ全戻しの展開となりました。

ドル円相場をテクニカル分析で確認…新たなトレンドは生まれるか 125円?135円?

現在の状況をテクニカル分析で確認したところ、2022年高値から2021年安値にフィボナッチリトレースメントを引いた際の38.2%押し水準、13週・52週移動平均線(緑・紫)が位置する133円台前半の水準を上抜けることが出来ずに再び下落に転じています。MACD・シグナル線(赤・青)が0ライン割れという事もあり下落優位な状況に変わりありません。しかし、半値押し(50.0%)水準の127.20円台は強いサポートとして意識されており同水準を下抜けるまでは明確な下落トレンド再開とは言い難いでしょう。なお、上値が重い状況であるため「127.20~133.00円」のレンジ推移となる中でどちらにブレイクしてトレンドが生まれるか注視したいところです。上抜けたら135円、下抜けた場合は125円が視野に入ってきそうです。

ドル円トレードで注意しておきたいポイント…上昇転換の兆し 133円に向けた相場展開も

日足のチャート見ると、下降チャネルを上抜け、10・20日移動平均線(緑・桃)のゴールデンクロスで上向きであることから上昇転換の兆しと見ることができます。週末欧州時間に急落するも同移動平均線がサポートとなり下げ止まったことから底堅さが見受けられます。足元では131円後半の上値が重い状況であるため、終値で132円を上抜けられれば再度133円に向けて上値摸索の展開となりそうです。なお、万一、20日移動平均線を下回るようだと売りバイアスが強まり直近安値127.22円に向けた相場展開も考えられますので方向感を見極めていきましょう。

来週の重要イベント

2/14☆日本日銀正副総裁人事案国会提示
2/14☆米1月消費者物価指数
2/15☆米1月小売売上高
2/15☆米2月ニューヨーク連銀製造業景気指数
2/15☆米1月鉱工業生産
2/16☆米新規失業保険申請件数

著者紹介

外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。

💬宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい):Twitter
https://twitter.com/gaitamesk_ueha

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uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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