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ユーロ/円の1月見通し「ユーロ圏景気動向がカギに」

【外為総研 House View】

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執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼ユーロ/円
・ユーロ/円の基調と予想レンジ
・ユーロ/円 12月の推移
・12月の各市場
・12月のユーロ/円ポジション動向
・1月のユーロ圏注目イベント
・ユーロ/円 1月の見通し

ユーロ/円

ユーロ/円の基調と予想レンジ

ユーロ/円の基調と予想レンジ

ユーロ/円 12月の推移

12月のユーロ/円相場は138.787~146.732円のレンジで推移し、月間の終値ベースでは約2.3%下落した(ユーロ安・円高)。

米国の利上げペースダウン観測でドルが軟化する中、ユーロは相対的に強かったが、円がそれ以上に強かったことからユーロ/円は下落した。欧州中銀(ECB)の追加利上げを受けて15日には146.73円前後まで強含んだが、日銀がイールドカーブ・コントロール(YCC)の許容変動幅を拡大した20日には一転して138.79円前後まで下落。年末にかけては自律的に反発して142円台を回復したが、月初の143円台を回復するには至らなかった。

30日には日銀が1月会合で物価見通しを上方修正するとの観測報道で140.00円付近まで再び軟化。最終的に、ECBのタカ派化を受けたユーロ買いよりも、日銀の緩和修正を期待した円買いのほうに軍配が上がった。

ユーロ/円 12月の推移

ユーロ/円 12月の四本値
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

2日
欧州連合(EU)は、ロシア産原油の上限価格を1バレル=60ドルに設定することで合意。G7も支持を表明した。イエレン米財務長官は「上限の設定は、世界の石油市場に割引されたロシア産原油が流入することを促すことになり、消費者と企業を世界的な供給の混乱から守ることを目指すものだ」との声明を発表した。

7日
ロシアのプーチン大統領が「核戦争の脅威が高まっている」と述べたことが伝わるとリスク回避のユーロ売り・円買いが強まる場面があった。ただ、プーチン氏は「われわれの核兵器は争いを拡大させるためのものではなく抑止力のためにある」とも述べ、現時点では攻撃に使用する考えがないことを示唆したため市場への影響は限られた。

13日
独12月ZEW景況感調査の期待指数は-23.3と予想(-26.4)を上回り、前月(-36.7)から持ち直した。ZEW所長は「金融市場の専門家の多くは今後数カ月でインフレ率が低下すると予想している」「エネルギー市場の一時的な安定もあり、経済見通しの大幅な改善につながっている」との見解を示した。同時に発表されたユーロ圏11月ZEW景況感調査は-23.6だった(前回38.7)。ユーロ/円は、米11月消費者物価指数(CPI)の発表後にドル/円が急落した動きにつれて軟化した。

15日
ECBは主要政策金利を予想通りに50bp(0.50%ポイント)引き上げて2.00%から2.50%にすると発表。中銀預金金利も1.50%から2.00%へと引き上げた。声明では「一段の金利上昇を見込む」とした上で「金利は安定したペースで大幅に上昇する必要がある」との認識を示した。ECB理事の3分の1以上が75bpの利上げを支持していたことも明らかになった。その後、ラガルドECB総裁が会見を行い「今後の利上げ幅についてはデータ次第」としながらも、「一定期間、50bpのペースで利上げを実施すると予想」「データを見ると2月と3月も50bpの利上げを示唆している」などと発言した。

16日
独12月製造業PMI・速報値は47.4(予想46.3)、同サービス業PMI・速報値は49.0(予想46.3)。ユーロ圏12月製造業PMI・速報値は47.8(予想47.1)、同サービス業PMI・速報値は48.8(予想47.9)だった。いずれも好不況の分岐点である50.0を下回ったものの、市場予想ほど弱い結果にはならなかった。

19日
独12月Ifo企業景況感指数は88.6と予想(87.5)を上回り、前月(86.4)から上昇した。独Ifo経済研究所は「ドイツ経済の市場心理は大幅に明るくなった」との見解を示した。

20日
日銀は金融政策の現状維持を全員一致で決定したものの、YCCの長期金利の変動幅を0.25%程度から0.50%程度へ拡大すると発表。市場は事実上の利上げと受け止め円買いが活発化した。黒田日銀総裁は定例会見で長期金利の許容変動幅拡大を決定したことについて、金融緩和を円滑に進めていくための対応であり、利上げでも政策変更でもないと説明。また「景気にマイナスにならないし引き締めでもない」と強調したが円買いは収まらなかった。

12月の各市場

日経平均、独DAX

独国債利回り(2年、10年)

12月のユーロ/円ポジション動向

12月のユーロ/円ポジション動向

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ データの更新は、NYC時に行われます(前営業日のデータが追加)。また、過去180日間のデータが表示されます。
  • ※ 外為どっとコムのFX口座「外貨ネクストネオ」でお取引をされているお客様のポジション保持情報の比率を表しています。
  • ※ 尚、このポジション比率情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

1月のユーロ圏注目イベント

1月のユーロ/円ポジション動向

ユーロ/円 1月の見通し

ユーロ圏の景気は最悪期を脱したとの見方が出ている。実際に、ユーロ圏の総合PMI(購買担当者景気指数)は10月の47.3をボトムに緩やかに上昇しており、12月は49.3まで回復。活動拡大を示す50.0超えまであと一息となっている。インフレも、高水準ながらいくぶん鈍化しており、1月6日に発表される12月消費者物価指数(HICP)・速報値は昨年8月以来のヒト桁台の伸びとなる見通しだ。ユーロ圏の景気底入れは欧州中銀(ECB)の引き締め長期化観測にもつながることから、ユーロのサポート要因となろう。

もっとも、足元のユーロ圏の景気底入れ観測が本物かどうかは疑わしい面もある。第1に、暖冬などで欧州の天然ガス価格が軟調(想定したほど上昇しなかった)なため、一時的に景況感が持ち直している可能性がある点だ。第2に、これまでECBが政策金利を250bp(2.5%ポイント)引き上げた負の影響がタイムラグを伴ってこれから現れる可能性がある点にも注意が必要だろう。ユーロ圏のスタグフレーション(不況下の物価高)懸念が再燃するようなら、ユーロの重しになる公算が大きい。1月のユーロ相場は、ユーロ圏の景気動向がカギになりそうだ。

(予想レンジ:136.000~145.500円)

 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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