ドル/円：上値の重い展開。146.00以下で終えた場合は下値リスクが点灯、144.50以下で 終えた場合は一段のドル下落へ。149円台で越週した場合は調整下げが終了して 一段のドル上昇へ。
直近の日足は安値引けの陰線が出ており、単体では下値リスクの高いものだが、146.00-10に日足の下値抵抗が控えており、これを守り切って反発に転ずる可能性を残していることから、週初の突っ込み売りにも注意したい。また、147.60-70に日足の上値抵抗があるが、これを上抜けて終えた場合は下値リスクがやや後退、148.80-90，149.60-70，150.10-20の日足の抵抗を全てクリアして150.20超えで終えれば“ドル強気”の流れに戻して151円超えトライの動きが強まり易くなる。逆に、146円台を維持出来ずに終えた場合は、下値リスクがやや高くなり、144～145円台の下値抵抗の強さを確認する動きへ。さらに、144.50以下で終えた場合は短期トレンドが“ドル弱気”に変化して142円台にある強い抵抗をトライする動きが強まり易くなる。調整下げに留まるなら押しは深い場合でも141～142円台が限度と見るが、139.50以下で終えた場合は中期トレンドに変化が生じて下落余地がさらに広がり易くなる。日足の上値抵抗は前述の通り。下値抵抗は146.40-50，146.00-10，145.00-10，144.50-60にある。21日移動平均線は147.73にあり、この下に張り込んで下値リスクが点灯中だが、120日、200日線は138.81，132.01に位置しており、中期トレンドをサポートしている。 一方、直近の週足は実体が小さく上下にヒゲのある陰線引けとなった。上下の攻めに失敗した形だが、上値を切り下げる一方で、下値を切り上げる流れにも変化なく、トレンドに崩れは生じていない。但し、今週の週足ベースで見た強い下値抵抗が144.60-70にあるが、これを割り込んで越週した場合は、新たな下落リスクが生じて一段のドル下落に繋がり易くなる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、148.80-90，150.10-20，151.30-40に、下値抵抗は145.00-10，144.20-30，142.50-60にある。31週、62週移動平均線は、136.48と125.42に位置しており中期トレンドは“ドル強気”の流れを変えていない。 一方月足を見ると、10月足は陽線引けとなり3ヵ月連続陽線となった。強い上昇トレンドには変わりないが、この陽線の上ヒゲがやや長く、上値トライに失敗して押し戻された形となったことから、11月は上値余地が限られる可能性にも注意する必要がある。一方で、下値を切り上げる流れには変化なく、140.00以下で越月しない限り、中期トレンドは“ドル弱気”に変化しない。また11月足が151.50超えで越月した場合は、下値リスクが後退して一段の上昇に繋がり易くなる。11月足の上値抵抗は151.00～151.50，154.50～155.00に、下値抵抗は144.50～145.00，140.00～140.50，135.50～136.00にある。31ヵ月、62ヵ月移動平均線は117.05と113.39に位置しており、長期トレンドは“ドル強気”の流れにある。 今週の戦略は、ドル買いは146.40-50で押し目買い。損切りは下値リスクがやや高くなる145.90で撤退。ドル売りは147.60-70で軽く売って148.10で浅めに撤退としたい。 上値は147.10-20に軽い抵抗が、147.60-70にやや強い抵抗が出来ているが、これを上抜けて終えた場合は、下値リスクが軽減されて、148.00-10，148.40-50，148.90-00にある強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。さらに149.20-30，149.60-70，150.10-20の抵抗を全て上抜けて終えた場合は、“ドル強気”の流れに戻して151円超えをトライする動きが強まり易くなる。下値は146.40-50，146.00-10に強い抵抗があるが、全て下抜けて終えた場合は、下値リスクがやや高くなり、144～145円台の足元を固め直す動きへ。144.50以下で終えた場合は新たな下落リスクが点灯して調整下げ余地が一段と拡がり易くなる。調整下げに留まるなら押しは深い場合でも141～142円台に留まる可能性が高いが、140円を割り込んで終えた場合は中期トレンドも変化する可能性が点灯する。
ドル/円【日足】期間：2022/03/01～2022/11/04（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2019/09/20～2022/11/04（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：下値リスクを残した状態。147.20超えの越週か147.70超えで終えた場合は 下値リスクが後退して一段の上昇へ。
直近の日足は高値圏で引ける陽線で切り返して上値余地を探る動きに繋げているが、9/26に付けた137.39を直近安値として下値を切り上げて来たサポートラインからは下抜けた位置で推移しており、下値リスクを残した状態にある。週初の買いは慎重に。日足の上値抵抗が、146.30-40，147.10-20，147.60-70にあるが、全てクリアして終えた場合は、“強気”の流れに戻して一段の上昇に繋がり易くなる。一方下値は、144.10-20に強い下値抵抗が出来ており、先週の下値トライでもこれを攻めきれずに反発に転じているが、144.00以下で終えた場合は新たな下落リスクが生じて下落余地がさらに拡がり易くなる。日足の下値抵抗は145.10-20，144.10-20，142.70-80，142.00-10にある。21日移動平均線は145.36にあり、若干上抜けて来たが“ダマシ”の範囲内にある。しかし、120日、200日線は140.75と137.74に位置しており、中期トレンドは“ユーロ強気”の流れを変えていない。 一方直近の週足は、下ヒゲが長く実体の小さい陰線引けとなり、下値トライに失敗した形で終えている。この反動で上値トライの動きが先行すると見られるが、高値圏のタクリ足の陰線は“ダマシ”となる可能性があり、上値トライに失敗する可能性にも注意する必要がありそうだ。週足の上値抵抗が147.10-20にあるが、実体ベースで上抜けて越週すれば、下値リスクが後退して2014年12月に付けた149.55が視野に入って来る。今週の週足ベースで見た上値抵抗は前述の147.10-20と148.50-60，149.50-60に、下値抵抗は145.50-60，144.20-30，143.10-20にある。全て下抜けて越週した場合は140円方向への一段の下落リスクに注意が必要となる。31週、62週移動平均線は139.76と134.94に位置しており、中期トレンドは“ユーロ強気”の流れにある。 一方月足は、3ヵ月連続陽線引けとなり、10月足も値幅のしっかりとした陽線で終えている。トレンドは非常に強い状態にあり、2014年12月に付けた149.55トライする可能性に繋げているが、月足の実体ベースで見ると、147.70-80の抵抗を上抜けきれておらず、これが強い上値抵抗として働く可能性がある。11月のスタート時点ではこの抵抗を上抜けきれずに反落しているが、下値も、月足ベースで見た強い下値抵抗が、141.80～142.30、139.50～140.00に控えており、これらを全て下抜けて越月しない限り、調整下げの範囲内となる。140円割れで越月しない限り、突っ込み売りにも注意する必要がありそうだ。11月足の上値抵抗は147.20～147.70，148.00～148.50，149.50～150.00に、下値抵抗は144.00～144.50と、前述の141.80～142.30，139.50～140.00にある。31ヵ月、62ヵ月移動平均線は131.35と128.54に位置しており、長期トレンドは“ユーロ強気”の流れに変わりない。 今週の戦略は、ユーロ買いは様子見か144.60-70まで引きつけて。損切りは144.00で一旦撤退。ユーロ売りは147.10-20まで引きつけて。損切りは147.80で撤退としたい。 上値は、146.30-40，146.70-80，147.10-20に強い抵抗があるが、147.20超えで終えれば下値リスクがやや後退、147.60-70の抵抗を上抜けて終えた場合は、“ユーロ強気”の流れに戻して一段の上昇に繋がり易くなる。この上の抵抗は148.10-20，148.40-50，149.10-20，149.50-60。下値は、145.50-60に軽い抵抗が、145.10-20，144.60-70，144.20-30にやや強い抵抗が出来ており、下値余地が限られる可能性が高いが、144円割れを見た場合は再び下値リスクが高くなり、143.50-60，143.10-20，142.70-80，142.00-10にある抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2022/04/19～2022/11/04（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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