シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読
み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼IMMポジション ポンド/ドル
ポンドネットショート小幅に増加
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットショート減少】
10月11日時点で円のポジションは、ドルに対して7.7万枚の売り越し(ネットショート)。
ロングが積み増しされたことから、ネットショートは前週から0.4万枚減少。
期間中のドル/円相場は日米金利差拡大を背景に145.90円前後まで上昇した。
ただ、一部の投機筋は政府・日銀による円買い介入第2弾への期待などから円の買い持ちを増やしたようだ。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットロング減少】
10月11日時点でユーロのポジションは、ドルに対して3.7万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが取り崩され、ショートが積み増されたことから、ネットロングは前週から0.6万枚減少。
期間中のユーロ/ドル相場はロシアがウクライナへミサイル攻撃をしたことなどから0.9670ドル前後まで弱含んだ。
ユーロ圏経済の先行き不透明感が強まる中で、投機筋はユーロ弱気に傾きつつあるようだ。
ポンド/ドル
IMMポジション ポンド/ドル
ポイント
【ポンドネットショート小幅に増加】
10月11日時点でポンドのポジションは、ドルに対して3.9万枚の売り越し(ネットショート)。
ロングが積み増しされ、ショートが取り崩されたことから、ネットショートは前週から1.0万枚減少。
期間中のポンド/ドル相場はBOEが緊急措置として導入した国債買い入れについて予定通りに14日で終了すると表明したことで1.0953ドル前後まで弱含んだ。
しかしこの間、投機筋の動きはショートカバーも含めてポンド買いが優勢だった。ポンド/ドルの1.10ドル以下の水準は割安との見方もあるようだ。
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IMMポジション
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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