シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読
み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットロング2週連続減少
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットショート減少】
4月26日時点で円のポジションは、ドルに対して9.6万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートが取り崩されたことから、ネットショートは前週から1.2万枚減少。
期間中のドル/円相場は、13日連続で陽線が続いた後だけに127-129円台でもみ合った。
20年ぶりの高値圏でひとまず上昇が止まったことから、投機筋もひとまず利益確定売りに動いたようだ。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットロング2週連続減少】
4月26日時点でユーロのポジションは、ドルに対して2.2万枚の買い越し(ネットロング)。
ショートの積み増し度合いが大きかったことから、ネットロングは前週から0.9万枚減少。
期間中のユーロ/ドル相場は欧州株が6週間ぶりの安値へと下落したことなどから1.070ドル台を割り込み1.0636ドル前後へと下値を切り下げた。
欧州中銀(ECB)の早期利上げ観測が浮上したが、欧州経済の先行き不安も根強かったと見られ、投機筋のユーロ強気マインドは一段と後退したようだ。
ポンド/ドル
IMMポジション ポンド/ドル
ポイント
【ポンドネットショート増加】
4月26日時点でポンドのポジションは、ドルに対して7.0万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートの積み増し度合いが大きかったことから、ネットショートは前週から1.1万枚増加。
期間中のポンド/ドル相場は、2020年7月以来の水準となる1.2571ドル前後へと下落する展開。
欧州経済の先行きに不透明感がくすぶる中、投機筋のポンド弱気姿勢が強まっている。ネットショートポジションは2019年10月以来の水準まで増加した。
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IMMポジション
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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