読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

FX/為替見通し「日銀のデイリー指値オペによる円安再燃の継続性は」週刊為替レポート ハロンズ増刊号 ユーロ&ポンド 2022年05月01日

f:id:guh202109:20210908154742p:plain

執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2022年04月28日 16時00分

日銀のデイリー指値オペによる円安再燃の継続性は

04月25日週のユーロ/円、ポンド/円は乱高下

中国でのコロナ感染拡大による影響が懸念されたほか、ロシア国営天然ガス企業・ガスプロムによる、ポーランドとブルガリアへの天然ガス供給停止が嫌気されリスクオフの円買い戻しが先行しました。ユーロ/円は134.774円、ポンド/円は159.582円付近へ下落。しかし、金融政策を据え置いた日銀会合で「10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう指値オペを、上限を設けずかつ毎営業日行う」ことが決定され緩和継続姿勢を明確にすると、相場は円安へ急旋回。ユーロ/円は137.989円、ポンド/円は164.121円(ともに執筆時点)まで持ち直すなど荒っぽい展開となりました。かたや、リスク回避のドル高から、ユーロ/米ドルは5年1カ月ぶりの1.0500ドル割れ、ポンド/米ドルが1年9カ月ぶりの1.2500ドル割れまで低下するなど、対円と対ドルで対照的な値動きとなりました。

ユーロは好材料少なく、円安頼みの感否めず

中国の生産減速や成長鈍化懸念に加えて、欧州とロシアの対立激化よる経済への下押し圧力は増しています。ドイツは、楽観的な路線を辿ったとしても今年のGDPが2.2%程度に留まると、従前の3.6%見通しから大幅に下方修正しています。欧州の成長がマイナスにまで落ち込めば、EUの財政出動による共同債発行を巡るフローで少し話は違ってきますが、現時点でそこまでの悪化も見通せていませんので、ユーロに対する下押し圧力はなくなりづらそうです。対円では、日銀の条件付きデイリー指値オペがユーロのサポート材料として機能しそうですが、果たしてそれだけでユーロ安が後退するかは微妙と考えます。ドイツ10年物国債入札で入札利回りが上昇すれば、ECBの7月利上げ観測からユーロは局所的な反発期待は膨らみそうですが、直近のエネルギー価格上昇による消費の下押し懸念から、次第に上値は重くなるのではないでしょうか。

英緩やかな引き締め路線へ微調整か

来週はイングランド銀行(BOE)による金融政策委員会が開催されます。足もとのインフレ加速を背景として追加利上げが見込まれますが、公共料金の値上げなど家計への負担を考慮して小幅な引き締め(0.25%)に留まるとの見方が優勢です。また、2月には金利が1.00%へ達したら状況に応じて英国債などの購入資産売却を進めるとしていたタカ派センチメントが後退することも想定されます。宿泊・飲食関連の付加価値税率の引き上げなど物価上昇要因があるなかで、利上げ路線は継続せざるを得ないのでしょうが、利上げスピードは緩みそうな雰囲気で、引き締め=通貨高になりづらい感じです。引き締めペースが大きく後退するなら、成長鈍化の悪材料面がより意識されてポンドの上値を抑制しそうです。月が改まり、リバランスによる円買い圧力は緩和しそうですが、英経済の先行き懸念から何かとポンドの上値は重そうです。

ユーロ/円、5月のローソク足形状を重要視

ユーロ/円は月足ローソク足で大陽線後に上ひげの長いローソク足が出現し、次に陰線が出れば「三川宵の明星」が完成し下落の予兆と受け止められそうな形状になっています。こうした不安があるなかで、テクニカル的には上値の重さがイメージされやすいと考えます。4月5日安値134.294円レベルをトライする場面があっても不思議はないでしょう。逆に、戻りを試したとしても、日足ボリンジャーバンド+2σレベルの139.46円レベル(執筆時点)では戻り売りが被さってきそうです。

【ユーロ/円チャート 月足-左、日足-右】

ユーロ/円チャート

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:134.000-139.500

ポンド/円、戻り売り目線か

昨年7月から今年の3月にかけて形成されたバンド(148.451-158.217円)への回帰はさすがにやり過ぎと思われるため、160.000円割れからは買い戻しが強まる期待がある一方、日足一目転換線・基準線が集まる163.700-164.000円レベルより上では戻り売りが出やすく、節目の166.000円付近ではその勢いが和らぐのではないでしょうか。対ドルで2019年9月安値(1.19586ドル)と2020年4月安値(1.21643ドル)を結ぶ支持線を割り込んできたことも、ポンド/円の上値を抑えそうです。

【ポンド/円チャート 日足】

ポンド

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:159.000-166.000

05/02 週のイベント

5/2(月) 17:00 ユーロ 4月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
5/3(火) 17:30 イギリス 4月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
5/3(火) 18:00 ユーロ 3月 卸売物価指数(PPI)
5/3(火) 18:00 ユーロ 3月 失業率
5/4(水) -ドイツ 10年債入札
5/4(水) 15:00 ドイツ 3月 貿易収支
5/4(水) 18:00 ユーロ 3月 小売売上高
5/5(木) -イギリス 地方選・北アイルランド議会選挙
5/5(木) 15:00 ドイツ 3月 製造業新規受注
5/5(木) 20:00 イギリス イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
5/5(木) 20:00 イギリス 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
5/6(金) 15:00 ドイツ 3月 鉱工業生産
5/6(金) 17:30 イギリス 4月 建設業購買担当者景気指数(PMI)

一言コメント

気温が上がり暖かくなってきたと思った矢先、蒸し暑さも感じるようになり、日々、夏に向かっているんだな~と感じる今日この頃です。皆様も、体調管理にはお気を付けください。

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。