株式会社外為どっとコムの完全子会社である株式会社外為どっとコム総合研究所(以下、「外為どっとコム総研」、本社:東京都港区、代表取締役社長:竹内 淳)は、個人投資家の外為投資に役立つ外国為替情報の調査・研究を行なっており、FX投資家の実態を調査しましたので、お知らせします。
FX取引金額は6割超増加! 投資家の投げも入り円の振幅が拡大
1. 一般社団法人金融先物取引協会 FX投資家動向まとめ
取引額・ポジションとも増加
金融先物取引業協会が4月14日公表した資料によると、2022年3月の店頭FX取引金額は894兆円と前月比65.9%増と3カ月連続で増加。また、ポジション(建玉)計も8.14兆円と前月比2.1%増となった。世界的なインフレ懸念から主要国の金利正常化がテーマとなる中、円を中心に各通貨の変動幅拡大が個人投資家に対し積極的な取引を誘引させたと推察する。
取引金額上位の通貨ペアは、USD/JPY(米ドル/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)が上位5つとなった。
(出所)金融先物取引業協会の「店頭FX月次速報」をもとに、当社が作成。
左軸-取引金額、右軸-ポジション計
グラフ中のデータ単位は百万円
2. 株式会社外為どっとコムFX投資家動向2022年3月
メキシコペソがシェアを拡大
FX口座数が56万を超える株式会社外為どっとコム協力の下、2022年3月のFX投資家動向を調査した。
調査対象サービス:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
調査対象期間:2022年3月1日7:00 ~ 2022年4月1日6:00
2-1.FX取引における実現損益
FX取引における実現損益でプラスは52.2%、マイナスは47.8%となった。プラスは前月比で11.8ポイント減少。為替相場は、ウクライナを巡る地政学リスクへの警戒は続いたものの、日本と他の主要国との金利差を意識した円安進行で、投資家は円ロングポジションの解消を急いだと推察される。
2-2.通貨ペア別取引者数
通貨ペア別取引者数は、USD/JPY(米ドル/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)・MXN/JPY(メキシコペソ/円)・NZD/JPY(NZドル/円)・TRY/JPY(トルコリラ/円)・ZAR/JPY(南アフリカランド/円)・GBP/USD(ポンド/米ドル)がトップ10となった。上位に変動はほとんどみられなかったが、メキシコペソが8位から6位へ順位を上げた。
2-3.平均取引数量
FX投資家の1注文あたりの平均取引数量は3.7万通貨(37Lot)へ低下。USD/JPY(ドル/円)は、1Lotあたり5,100円の必要保証金(04/19時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は、約18万87,00円となる。TRY/JPY(トルコリラ/円)は、1Lotあたり400円の必要保証金(04/19時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は、1万4,800円となる。
※現在の取引保証金額はコチラで参照いただけます。
2-4.口座の開設期間
取引をしたFX投資家の口座開設後の期間は、平均97カ月(8年1カ月)となった。
2-5.FX投資の年齢分布
FX投資家の年代別では40代が34%と最多で、次に50代、30代と続く。性別は、男性が8割近くを占めた。
2-6.FX口座開設者動向
新規にFX口座を開設した投資家は、30代が最多となり、続いて40代、20代、50代の順となった。新規口座開設者は、30代・40代が前月から2ポイント改善した一方、60代が3ポイント低下した。
3.まとめ
市場のメインテーマが「ウクライナ」から「日本と他の主要国との金融政策の格差」へ移行する中、個人投資家は相場変動を的確に捉え、かつ適切に資金管理を行いながら利益を積み上げている様子が窺える。
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