カナダドル/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
直近1週間のポイント
・利上げ受けて1カ月半ぶり高値
・ウクライナ情勢緊迫化でリスクオフ
・原油高による反発は一時的
・スタグフレーション懸念で軟調
足元のカナダドル/円はウクライナ懸念で軟調
カナダ中銀が2日の理事会で25bp(0.25%ポイント)の利上げを決め、追加利上げの方針も示した事から、3日には約1カ月半ぶりに91.96円前後までカナダドル高・円安が進行しました。しかし、ウクライナ情勢が緊迫化する中、欧米の株価が下落した事からカナダドルも軟化。ロシア軍がウクライナの原発施設を占拠した4日には一気に90円台を割り込んで急落しました。週明け7日にはNY原油(WTI)が130ドル台へ急騰した事などから90.70円前後まで反発する場面もありましたが、資源価格の高騰で世界的なスタグフレーション(物価高と景気悪化の同時進行)への懸念が広がると再び90円台を割り込んで反落。翌8日には89.65円前後まで下落しました。
注目ポイントはウクライナ情勢と2月雇用統計
ウクライナ危機がカナダドル相場に及ぼす影響として、市場は原油高によるプラスの面とリスク回避の動きによるマイナス面の両方を意識しています。足元では、プラス面より「世界的スタグフレーション」というマイナス面への意識のほうが強いようです。この状況ではウクライナ情勢が一段と悪化すれば、カナダドル相場の重しになりやすいでしょう。いずれにしても、ロシア・ウクライナ関連の報道に振り回されやすい展開が続きそうです。ウクライナ情勢の他、11日に発表されるカナダ2月雇用統計にも注目です。1月は新型コロナ変異株・オミクロンの感染拡大で予想以上に悪化しましたが、カナダ政府がコロナ規制を緩和した2月は前月の反動で大幅に改善すると見られています。雇用統計の大幅な改善はカナダ中銀の追加利上げ期待を高める公算が大きい事から、結果に注目が集まりそうです。
来週までのカナダドル/円の見通し
予想レンジ
88.500~92.000円
基調
不安定
来週までの注目ポイント
☆ ウクライナ情勢
☆ 3/11 カナダ2月雇用統計
・主要国株価、国際商品価格
「為替チャート|カナダドル/円(CADJPY)|60分足」はこちら
「高機能チャート|テクニカル分析|カナダドル/円(CADJPY)|60分足」はこちら
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。