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FX「政府中銀は為替の安定を最優先。焦点は1月消費者物価。株価は年初来世界最強。為替は1月2位」トルコリラ見通し

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総括

FX「政府中銀は為替の安定を最優先。焦点は1月消費者物価。株価は年初来世界最強。為替は1月2位」トルコリラ見通し

(通貨2位、株価首位)   

予想レンジ トルコリラ/円 8.0-9.0

(ポイント)
*中銀はインフレが目標圏を外れた事に対し経緯と今後の政策を表明
*小動きだが狭いボリバンの上限へ。雲に入るか
*株価は年初来世界最強 通貨も強く2位
*今日は製造業PMI、3日は消費者物価の発表
*中銀の22年末のインフレ予想は23.2%
*観光収支は改善し、経常赤字を縮小させている
*大統領はウクライナ緊張緩和のために奔走
*UAEとのスワップ協定締結
*最近の為替相場の安定で大統領支持率2ポイント上昇
*トルコは依然EU加盟の意志あり
*JPモルガンは5月にインフレが55%まで上昇するとしている
*介入、特別預金、金からリラへの転換要請、輸出業者へリラ買い要請も効果が出ていない
*11月経常収支は4か月ぶりに赤字となった
*野党は早期解散を要求
*トルコ実業界はリラの対ドルレートを9から14の間で推移することを望む
*トルコは外貨預金残高が国内リラ預金を上回る
*2021年成長見通しは9%

(中銀から政府・国民への書簡、為替安定を最優先)
トルコ法に基づき、中銀はインフレを目標圏に収められなかった事について、政府と国民に説明した。
*為替ヘッジ付きトルコリラ特別預金でリラ化を図る
*短期ではなく包括的で長期的な政策をとる
*預金準備率操作でリラ化を図る
*規律ある財政政策
*価格競争を監視
*生産能力を向上させ経常収支の改善を図る
*海外からの融資を最少限に抑え込む

(今週の1月消費者物価の予想は46%)
2月3日には1月消費者物価の発表がある。予想は46%上昇、また生産者物価の予想は104%上昇だ。しかし1月29日、エルドアン大統領は持論の「金利がさらに低下し、結果としてインフレが低下する。経済的苦境は過ぎ去る。為替レートは安定する」と発言した。一応、為替相場の重要性は認識している。

(中銀のインフレリポートより)
トルコ中銀は中銀は先月36%だったインフレ率が低下し年末は中央値で23.2%と予想。インフレ率は1月に50%に近づき、5月には約55%でピークを迎え、3Qに急低下するとの見通しを示した。23年末は8.2%、24年末は中銀目標の5%まで下がるとみている。
カブジェオール総裁は、中銀はエルドアン大統領が昨年打ち出した新たな経済計画を支持すると表明。金融システムにおけるリラの割合を拡大させることで物価の安定を達成するとした。また、リラ安は利下げに関係なく起こったとの見方を示したほか、インフレ高進は利下げだけが原因でなく、物価上昇圧力の大半は世界的な供給問題によるものだと指摘。「われわれは為替相場に対処した。政策でインフレにも対処することが神の意思だ」と述べた。

(本日は1月製造業PMIの発表)
1月製造業PMIは51.5の予想で21年12月の52.1から低下する

(1月は珍しく小動き)
1月のリラは対円で8.5を中心にした小動きであった。為替介入、インフレヘッジ付きリラ預金の創設、輸出業者に輸出代金の25%をリラに転換するように命じたことなどが効いているが、リラの上昇には結びついていない。まずは1月の消費者物価発表後の市場と大統領の反応を見てみよう。市場が信頼できる政策が打ち出し続けられるかどうかにリラの命運はかかっている。

(観光収支は改善、経常収支改善の源)
トルコ4Q旅行収支は76.3億ドルの黒字、3Qは114億ドルの黒字であった。
一方、12月貿易収支は67.9億ドルの赤字。
21年8月-10月は旅行収支の黒字が貿易赤字を相殺して3か月連続経常収支は黒字となっていた。

(ネバティ財務相のインフレ予想)
ネバティ財務相は、インフレ率は今後数ヶ月で約40%でピークに達し、今年は50%を超えないと予想していると語った。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

小動きながらボリバンの上限へ。雲に入る。底堅い

日足、昨年末から動きが鈍いが底堅い。ボリバン中位を越え雲中へ上昇。5日線上向く。1月27日-31日の上昇ラインがサポート。12月27日-1月31日の下降ラインが上値抵抗。
週足、短いながらも3週連続陽線。12月27日週-1月24日週の下降ラインを上抜く。1月17日週-24日週の上昇ラインがサポート。底堅いがまだボリバン下位。
月足、小動きの中、12月に続き1月も陽線は波乱相場ながら4か月ぶり陽線。ただまだボリバン2σ下限。11月-12月の下降ラインが上値抵抗。
年足、7年連続陰線だが21年1月は陽線となった。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。

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メルハバ

ウクライナ緊張でエルドアン大統領奔走、オリンピックも関わる日程

2月3日 エルドアン・ゼレンスキー・ウクライナ大統領会談あり
その後プーチン大統領が2月4日に北京オリンピック開会式観戦後、トルコを訪問しエルドアン大統領と会談する。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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