トルコリラ/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
直近1週間のポイント
・トルコ財務相が利上げしない決意
・史上最安値を更新
・中銀リラ買い介入でも上値重い
足元のトルコリラ/円は史上最安値を更新
最安値の更新が続いていたリラ/円ですが、10日には8.089円前後で下げ渋るなど、ひとまず8.00円付近で下げ止まるかに見えました。
しかし、週明け13日には改めてリラ売りが強まると7.623円前後まで下値を切り下げて史上最安値を更新。
トルコは激しいインフレに見舞われていますが、それにもかかわらずネバティ財務相が「我々は金利を引き上げない」と強調した事がリラ売り材料となりました。
この日、トルコ中銀はリラ買い介入を実施。
リラ/円は一時8.30円台まで値を戻しましたが、上値の重い展開は変わらず、翌14日には再び7.80円台へと反落しました。
注目ポイントはトルコ中銀
トルコ中銀は16日に金融政策決定会合を開きます。
エルドアン大統領の強い意向に沿う形で追加利下げに動くとの見方が専らで、政策金利は15.00%から14.00%に引き下げられる見通しです。
トルコの最新のインフレ率は21%強ですから、政策金利からインフレ率を差し引いた「実質金利」のマイナス幅はさらに拡大する公算で、利下げがさらにリラ売り圧力を強める可能性も否定できません。
ただ、13日にはエルドアン大統領とネバティ財務相にカブジュオール中銀総裁を加えた3者の会談が行われ、今後の対応を協議したとの報道もあります。
介入でも止まらないリラ安を受けて、中銀は政策金利の据え置きを決める、あるいは利下げと同時に利下げ打ち止めを示唆する、などの観測が一部に出ています。
仮に据え置きとなれば、一時的にせよリラが急反発する可能性もありそうです。
いずれにしても、リラ相場が上下ともに大きく動く可能性があるだけに、トルコ中銀が政策金利を発表する16日の日本時間20時前後は注意が必要でしょう。
来週までのトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
7.500~8.500円
基調
不安定
来週までの注目ポイント
☆12/16 トルコ中銀金融政策決定会合
・主要国株価 国際商品価格
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