今晩はFOMCです。市場予想を見ていると、今回の追加緩和を予想しているエコノミストは半数程度のようで、残り半数は1月-3月ごろの見込みとなるだろう、とのことです。 個人的にも、現在追加緩和を実施するようなほどでもないとは考えておりますが、バイデン 政権がここ1週間で確定的になったことから、動いてくる可能性もあると考えております。
追加緩和はある程度、織り込み済みの可能性はありますが、どちらかというと2021年の政策金利見通しについて出てくるドットチャートなど、見通しがどれだけハト派になっているかを見極める展開となりそうです。
発表直後は色々と乱高下がありそうですが、押したところは拾っていくスタンスでよいと考えております。 持っているポジションはユーロドル、オジドル(豪ドル米ドル)、NZドル(NZドル米ドル)ですが、FOMC前にはポジションを縮小、その後、押し目があったら買い戻し、緩和的だった場合は、そのままスイング継続のイメージで今晩から月末に向けてトレードをしていく予定です。
当コラムで毎回ご紹介している通り、相場観は同じですが、本日も中長期的な目線でチャート分析をしていきたいと思います。
目次
ユーロドル週足
週足です。ここ3週間近くこの高値圏で推移をしております。ECBとFOMC待ちだったのでしょう、週足レベルで1.2160-70付近ではレジスタンスラインが引けますので、ここで上値を止められております。 直近高値は1.2177前後となっておりまして、ここをどのタイミングで突破してくるか、見ものです。
もしかしたら、FOMC前に一度、ひっかけて上値を伸ばして勝負してくる投機筋も出てくるであろうとも予想しております。 本日の欧州時間〜NY時間は久しぶりに楽しめる相場になるのではないかと個人的には予想します。 4時間足で値動き詳細をみていきます。
4時間足です。アセンディングトライアングルを4時間足で形成しております。これは強気相場で現れる典型的なパターン例です。 トレンドラインを引いても尚、割りこまず、レジスタンスライン手前で小動きフェーズが続きます。 この上には当然ストップもあるでしょうし、短期トレーダーの戻り売りポジションは結構溜まっているでしょう。抜けたタイミングで大量のロスカット注文が発動するでしょうから、上昇には勢いがつきます。
FOMC前に仕掛けてくる可能性もあり、今回FRBが追加緩和しないにせよ、米国もドル安を願っておりますし、年明け以降、大規模な緩和に動くことはブレることはまずないと思われます。ドル安相場をこのユーロドル中心に牽引されるのではないかと考えております。 FOMCの大幅な変更がない限りは、現状のスタンスで望みます。
中国の石炭輸入禁止発言は重しだが。
オジドルとNZドル週足を掲載します。 11月からずっと陽線を連続です。ドル安相場を如実に表したペアになります。 今週は、中国から石炭の輸入禁止措置について、発言があったことが重しに。
オジドルは上値を抑えられましたが、結局大した調整が入っておりません。 この中国と豪州の一悶着は今年ずっと続いておりまして、オーストラリアが新型コロナウィルスの発生源に対して、中国を批判したことから始まっております。ワインの一部輸入禁止措置、それに続いて石炭の輸入禁止措置などを掲げた背景があったのです。 当然ながら、オーストラリアにとってこの措置はかなり痛手なのですが、中国は、石炭の輸入先に頼れるのは、オーストラリア、インドネシアしかありません。(この2カ国で世界の輸出60%を占めるため。)
またJOGMECによると、この禁止措置はすでに11月6日に決まっていた内容で、焼き回しニュースの可能性が高いです。すでに11月上旬からオジドルは価格上昇しておりますし、この報道を無視した内容かもしれません。
参考:http://coal.jogmec.go.jp/info/docs/201210_6-1.html
よって、今回の報道はあまり材料視しないほうが良いでしょう。引き続きオセアニア通貨ロングの目線は切り替えません。 まず、オジドルの週足レベルでのターゲットは0.7675というプライスです。ここにレジスタンスラインが引けます。その先は特に目立ったものはなく、0.80を目指して徐々に上値を追いかけるイメージでトレードしようと考えております。
0.7500を突破しているので、ここは絶好の押し目買いの場となります。今晩、ここまで押し目を作るチャンスが来たならば、買いで良いでしょう。 NZUSDは0.7150が目先のターゲットです。そして0.75が来年の大きなターゲットとなるように感じます。
【レベルアップセッション】
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【インタビュー】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。