ドル/円:上値の重い展開続く。104円割れで終えた場合は一段の下落リスクが点灯。
直近の日足は、小陰線で終え続伸に繋げられずに終えている。下げ余力の強いものではないが、3手前の陰線(10/21足/高値105.49)が上値を抑え込んでおり、反発余地もまだ限られる展開が予想される。一方で下値も104.40-50の週足の下値抵抗や104.10-20にある日足の抵抗を下抜けきれずに終えており、104.40以下の越週か104.00割れで終えない限り、反転の可能性を残しており、突っ込み売りにも注意する必要がある。但し、反発に転じても、中期トレンドが弱いのでドル急伸にも繋がり難く、106.50超えで終えない限り、上値余地も拡がり難い。日足の上値抵抗は105.20-30、105.50-60、106.00-10に、下値抵抗は104.10-20、103.60-70、103.00-10にある。21日、120日、200日移動平均線は105.42、106.47、107.25に位置しており、全てを下抜けており下値リスクがより高い状態にある。 一方週足は、小幅続落となり、上値を切り下げる流れに変化が認められないが、個々の足が下げエネルギーの強いものではないことや、104.40-50の週足の抵抗を守って越週しており、小反発に転ずる可能性を残している。但し、104円割れで終えるか、週足が104.40割れで終えた場合は新たな下落トレンド入りの可能性が高くなり、一段のドル下落に繋がり易くなる。逆に可能性が低いと見るが107.20超えで越週した場合は中・長期的な上値抵抗ポイントである108.00~108.50をトライする可能性が生ずる。週足の上値抵抗は105.70-80、106.10-20、107.00-10に、下値抵抗は104.40-50、103.60-70、102.20-30にある。31週、62週移動平均線は106.70と107.61に位置しており、中期トレンドは“ドル弱気”の流れに変わりない。 今週の戦略は、ドル買いは104.10-20で押し目買い。損切りは下値リスクが点灯する103.80で浅めに撤退。ドル売りは105.20-30で戻り売り。吹き値があった場合の上値余地を105.70近辺まで見ておく必要がある。損切りは106.10で一旦撤退。 上値は104.80-90に軽い抵抗が、105.20-30、105.50-60、105.70-80、106.00-10に強い抵抗が控えており、全てをクリアするには力不足と見ている。可能性がやや低いと見るが、106.20-30、106.50-60の抵抗を全てクリアして106.50超えで終えた場合は、日足の形状が改善して上値余地が若干拡がり易くなるが、この場合でも107.00-10に週足の抵抗が控えており、ドル急伸にも繋がり難い。下値は、104.50-60に軽い抵抗が、104.40-50、104.10-20にやや強い抵抗があるが、全て下抜けて104.00割れで終えた場合は新たな下落トレンド入りの可能性が高くなり、103.60-70の抵抗を切り崩しつつ一段のドル下落に繋がり易くなる。下値抵抗は103.10-20、102.50-60、102.20-30、102.00-10。
ドル/円【日足】期間:2020/02/20~2020/10/23(移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様)
ドル/円【週足】期間:2017/09/08~2020/10/23(移動平均線は31、62週、以下週足は同様)
ユーロ/円:下値抵抗を守った状態。125.00超えで終えれば一段の上昇へ。123円割れで終えた場合は下値リスクが点灯。122.00割れを見た場合は“ユーロ弱気”に変化。
直近の日足はタクリ足の陽線引けとなり、下値トライに失敗した形で終えている。この反動で上値トライの動きが強まると見られるが、124.60~126.80ゾーンにやや強い上値抵抗が出来ており、これを上抜けてこないと上値余地も拡がり難い。125.00超えで終えれば日足の形状が改善して126円超えにある一段と強い抵抗をトライする動きへ。この場合でも127.00~128.00ゾーンに中期的な上値抵抗が控えていることや、長期的な抵抗が130.00~130.50ゾーンに控えており、ユーロ急伸にも繋がり難いと見られる。一方下値も、123.50-60、123.00-10にやや強い抵抗が出来ており、全てを下抜けて終えない限り、短期トレンドは変化しない。123.00割れで終えた場合は下値リスクが点灯、122.00割れを見た場合は短期トレンドが“ユーロ弱気”に変化して120円方向への一段のユーロ下落に繋がり易くなる。日足の上値抵抗は124.60-70、125.00-10、126.30-40に、下値値抵抗は123.50-60、123.00-10、122.40-50、122.00-10にある。21日移動平均線は123.98にあり、若干上抜けて終えているが“ダマシ”となる可能性がある。しかし、120日、200日線は122.71と121.13に位置しており、短期トレンドをサポートしている。 一方週足は、実体が小さく上ヒゲのやや長い陽線で続落を食い止めている。前週の陰線の値幅から上抜ける場面があったものの、結局125円の壁を上抜けきれずに押し戻されており、下値リスクを残した状態にある。今週の週足の下値抵抗が123.40-50にあることからこれを守りきれずに越週するか、日足が123.00割れで終えた場合は、下値リスクが点灯、さらに、122.40-50の週足の横サポートを下抜けて越週するか、値動きの中で122.00割れを見た場合は“ユーロ弱気”に変化して119~120円台にある中期的な下値抵抗を確認する動きが強まり易くなる。逆に125.00超えで越週した場合は126~128円ゾーンにある中期的な上値抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きが強まり易くなる。この場合でも長期トレンドがまだ弱く131円超えで越月しない限り、下値リスクがより高い状態で、上値トライに失敗する可能性にも注意する必要がある。今週の週足ベースで見た上値抵抗は124.80-90、126.30~126.50、127.70-80に、下値抵抗は前述の123.40-50、122.40-50、121.00-10にある。31週、62週移動平均線は121.53と120.69に位置しており、中期トレンドは“ユーロ強気”の状態を維持している。 今週の戦略は、ユーロ買いは123.60以下で押し目買い。損切りは下値リスクが点灯する122.90で撤退。ユーロ売りは124.60-70で戻り売り。損切りは125.20で撤退としたい。 上値は、124.20-30に軽い抵抗が、124.60-70、125.00-10に強い抵抗があるが125.00超えで終えた場合は、日足の形状が安定して一段の上昇に繋がり易くなる。この上の抵抗は125.40-50、126.00-10、126.40-50、126.70-80、127.10-20。下値は、123.60-70に軽い抵抗が、123.50-60、123.20-30、123.00-10にやや強い抵抗があるが、123.00割れで終えた場合は短期トレンドが変化して下値リスクがやや高くなる。さらに、122.60-70、122.40-50、122.00-10の抵抗を全て下抜けた場合は、“ユーロ弱気”に変化して一段のユーロ下落に繋がり易くなる。この場合でも118~120円ゾーンに中期的な下値抵抗が控えており、簡単には下抜けそうもない。(川合 美智子)
ユーロ/円【日足】期間:2020/04/07~2020/10/23(移動平均線は21、120、200日) ユーロ/円【週足】
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