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9月7日(月)トルコリラ/円
基調
下値模索
目先の注目材料
・主要国株価、国際商品価格
リラ買いの理由を見つけるのが難しい情勢
トルコリラの軟調推移が続いている。
対円では8月10日に付けた過去最安値14.15円前後を前に14.20円前後で踏みとどまっているが、対ドルでは前週末まで連日の最安値更新となっている。
基調的なリラ安の背景として、トルコ中銀が政策金利である1週間物レポレートを8.25%に据え置く中で、インフレ率が11%台で高止まりしており、実質政策金利がマイナスに陥っている事と、外貨準備の減少によってリラ買い介入余力が低下している事が挙げられる。
さらに、足元では東地中海のガス田開発を巡り、ギリシャとの間で緊張が高まっている事もリラの重しとなっている。
こうした中では、先進国の潤沢な緩和マネーもトルコへ向かいにくい。
トルコ国内の投資家もインフレの高止まりなどを背景に、外国通貨や金などへ資金を振り向けている模様だ。
現状は、リラを買う理由を見つけるのが難しい情勢で、市場にはトルコ中銀が「正統的」な利上げで金融引き締めに舵を切らない限り、リラは下げ止まらないとの見方が多い。
トルコリラ相場は、引き続き下値警戒感が強いと見ている。
世界的な株価下落によるリスク回避の動きにも注意が必要だろう。
なお、トルコ中銀の次回の金融政策決定会合は24日に予定されている。
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