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その動向や見通し、注目材料をコンパクトにお伝えします。
2月12日(水)ユーロ/ドル
基調
波乱含み
目先の注目材料
・ユーロ圏12月鉱工業生産
・主要国株価、国際商品価格
・米長期金利、独長期金利
ユーロ圏製造業への懸念と米大統領選の不透明感が交錯
ユーロ/ドル相場は昨日のNY市場で一時1.09ドル台を割り込み、昨年来安値(1.0879ドル前後)に迫った。
本日発表されるユーロ圏12月鉱工業生産は大幅に減少する可能性が高いだけに、安値更新への警戒を怠れないだろう。
ドイツ、フランス、イタリアといったユーロ圏中核国の12月鉱工業生産は軒並み減少しており、中でもドイツは前月比-3.5%と2009年1月以来の大幅な落ち込みを記録した。
雇用統計などで良好な経済情勢が確認された米国とは対照的に、ユーロ圏は製造業の不振で景気低迷から抜け出せないとの見方がユーロ安・ドル高圧力を高めている。
そうした中、本日のユーロ圏12月鉱工業生産が注目されよう。
なお、市場予想は前月比-2.0%となっている。
一方、ドル高の持続性についても不安がない訳ではない。
昨日ニュー・ハンプシャー州で行われた民主党の米大統領選予備選を、左派のサンダース氏が制した事が本日判明した。
富裕層への増税や金融取引への課税強化を打ち出しているだけに、市場にとっては「歓迎できない勝利」と言えるだろう。
ニュー・ハンプシャー州は、隣接するバーモント州出身のサンダース氏にとって準地元にあたる。
このため同州での勝利は想定内との見方もあるが、NY市場が拒否反応を示さないか念のため確認したい。
短期筋が、足元で買い込んだ米国株やドルを手離す口実になってもおかしくない事から、本日のNY市場の動きに注目しておきたい。
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