トルコのエルドアン大統領とロシアのプーチン大統領は22日に首脳会談を行い、シリア北東部での「安全地帯」設置に向け両国が協力することで合意した。
エルドアン氏は先週、米国のペンス米副大統領と会談し、シリアへの軍事侵攻を120時間停止する事に合意したが、その期限が到来するタイミングで今度はプーチン氏と会談。
この会談後にはシリア北東部への侵攻停止をさらに150時間延長する事も合わせて発表した。
トルコの停戦延長を受けて(目先的な)地政学リスクが後退したとの見方から、トルコリラは反発。対円では18.70円台まで上昇した。
ただ、トルコとロシアの接近やロシアによるシリア情勢への影響力拡大に、米国がどう反応するかは予断を許さない。
そのため、現時点ではトルコリラの続伸は期待しにくい。
なお、米国では議会を中心にトルコへの制裁強化を推す声も少なくない。
また、明日のトルコ中銀金融政策決定会合で追加利下げが行われる公算が大きい事もトルコリラの重しとなりそうだ。
政策金利は1.00%ポイント引き下げられて15.50%になるとの見方が多い。
ただ、エルドアン大統領は先月、「最短期間で金利をヒト桁台に引き下げる」と発言しており、仮に1.00%ポイント程度の小幅な利下げに留まった場合は、口先介入による利下げ圧力を強める可能性がある。
こうした中、当面のトルコリラ/円相場は19円台に近付くと上値が重くなる展開が続きそうだ。
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