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トルコ中銀の『実質利上げ』がリラを下支え!3.55円前後の押し目待つ|CPIで波乱の予感【FX分析】 2026/3/31

 

作成日時:2026年3月31日12時05分

3.55~3.60円台で方向感を探る展開が継続

トルコリラ/円は、2月に3.46円付近まで下落した後、反発を見せましたが、その後は3.60円付近で上がったり下がったりを繰り返す「もみ合い」の状況となっています。なかなか上がりきらない上値の重さを感じさせつつも、積極的に下値を探る(大きく下落していく)ような動きにもなっていません。

こうした底堅い動きとなっている理由として、二つのサポート力が考えられます。

中央銀行・財務省がトルコリラを下支え

それはトルコ中央銀行と財務省による政策です。

中央銀行は、これまで物価上昇(インフレ)の落ち着きを待って利下げを続けてきましたが、一転して3月12日の会合で政策金利を37.00%に据え置きました。中東情勢によるエネルギー価格の上昇が、今後のインフレにどう影響するかを見極めるためです。もっとも、中長期的な視点ではディスインフレの流れは継続中と中銀は見ていますので、あくまでも「一時的な休止」という位置づけです。また、中銀が金の保有量を減らし始めており、外貨に換えた上でリラ買い介入の資金に充てるとの見方も、トルコリラを支えています。
また、3月1日には市場に出回るお金の量を調整する取引を停止し、為替の急な変動を抑え込む姿勢を強めました。これにより市場への資金供給が絞られ、実際の市場金利は約3%(300ベーシスポイント)上昇してほぼ40%に達しました。表向きの政策金利は変わっていませんが、実質的には「利上げ」と同じ効果が表れています。

加えて、財務省は、輸出代金の売却義務や信用規制などを通じてドル需要を抑える措置を続け、リラ需要を支えています。さらにシムシェキ財務相とカラハン総裁は今週ロンドンで投資家に政策継続を説明する予定で、政府も財政規律とディスインフレ路線を維持する構えです。つまり、今のリラはファンダメンタルズが底堅いから下げ渋っているというより、中銀の引き締め姿勢と財務省サイドの信認維持策など、あの手この手に支えられている相場です。

3月CPI次第ではサポート力に疑念も

しかし、こうした安心感を後退させるイベントになりかねないのが、4月3日に発表されるトルコの3月消費者物価指数(CPI)です。2月のCPIは前年比+31.53%と、1月よりインフレが加速し、昨年9月以来の高い水準となりました。エネルギー価格の上昇や、1月の最低賃金の大幅な引き上げ(前年比+27%)の影響が残る中、3月の市場予想は前年比+31.6%、前月比+2.6%と前回から若干、インフレが鈍化すると見込まれており、再びディスインフレに向けて中銀が動き出す可能性は考えられます。

しかしながら、予想より強い数字が出れば、「金利を据え置いたままで大丈夫なのか」という不安が広がり、現在のリラを支えているサポート力が崩れるきっかけとなるかもしれません。

格付け会社のS&Pグローバルは、トルコの将来のインフレ予想を引き上げています。市場は「政府や中銀が支えている間は大丈夫だろう」と見ていますが、本当にそれが長く続くのか疑いの目も向けています。中銀のデータでも、外貨準備金(国が持っている外貨)が大きく減少し、国の信用リスクを示す指標(CDS)も悪化しているため、リラを支えるための負担がどんどん大きくなっていることには注意が必要です。

エルドアン大統領の政策介入リスクにも警戒

もう一つの見えないリスクは、エルドアン大統領が金融政策に口出しをしてくることです。エルドアン大統領はかつて「高い金利は諸悪の根源」と主張し、無理やり金利を下げるために中銀のトップを何人もクビにした経緯があります。
現在は中銀にある程度自由に政策を決めさせていますが、もしインフレが再び加速した時に大統領が「金利を下げろ」と圧力をかければ、市場の信頼は一気に失われます。今週のCPIの結果次第では、こうした疑念が再び高まるかもしれません。大統領の介入が強まれば、中銀のインフレ対策が意味を持たなくなり、本格的なリラ安が再び進む可能性もゼロではないでしょう。

200日線、抵抗帯としての存在感増す

 

トルコリラ/円 日足/10日・200日移動平均/RSI(9日) 外為どっとコム外貨ネクストネオ

トルコリラ/円 日足/10日・200日移動平均/RSI(9日) 外為どっとコム外貨ネクストネオ

トルコリラ/円の日足チャートを見ると、2月の安値(3.460円)からは反発しているものの、3月中旬以降は3.58~3.60円の範囲でなかなか上がりきらない状況が続いています。

過去の平均価格を示す「移動平均線」を見ると、短期的な動きを示す10日線(3.58円付近)や、長期的な動きを示す200日線(3.61円付近)が抵抗帯になっています。

また、買われすぎ・売られすぎを示す指標(RSI)は、中立である50に近い49.5となっており、どちらの勢いも強くありませんが、3月中旬から少しずつ下がってきている点を考えれば、買う勢いがやや落ちてきていることは分かります。

今後、200日線がさらに抵抗帯としての存在感を強めれば、3.55円、さらに3.50円、2月につけた安値3.46円付近まで再び下がる可能性も出てきます。

トルコリラ/円は余裕を持ち、下落したタイミングを待つ時間帯

予想レンジ:3.50円 ~ 3.65円

3月のCPIやエルドアン大統領の言動が新たな波乱の火種になるかもしれません。急いで買うのではなく、3.50~3.55円台まで一時的に下落したタイミングを待って買う姿勢が効果的だと考えます。

  • メインシナリオ: 3.55~3.60円台で方向感を探り、一時的な下落は買いのチャンス

    3.60円まで上がっても上値の重さが意識されやすく、逆に3.55円前後まで下がったところでは買いが入りやすい水準です。週の前半は方向感を見極めながら、3.50~3.55円台で買うチャンスを待つのが有効と考えます。

    リスクシナリオ: CPIの上振れやエルドアン大統領の発言でリラ安が加速、3.50円割れも

    3月のCPIが市場の予想を大幅に上回るか、エルドアン大統領が中銀への口出しをほのめかすような発言をした場合、2月の安値まで再び下がることも視野に入ります。

     

    今後のイベントカレンダー

    • 3/31(トルコ)2月 貿易収支 / 2月 失業率
    • 4/1(トルコ)3月 製造業PMI
    • 4/3(トルコ)3月 消費者物価指数(CPI)※最重要
    • 4/3(トルコ)3月 生産者物価指数(PPI)
     
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