本日のロンドン為替市場では、月末・四半期末のフローが交錯するなか、中東情勢を巡るヘッドラインに振らされる展開が続きそうだ。注目は3月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)で、複数の欧州金融当局者の発言も予定されている。ただ、まず市場を動かしそうなのは指標よりも中東報道の方だろう。
日本時間午前(米東部時間30日夜)、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙電子版は、トランプ米大統領が側近に対し、ホルムズ海峡の再開がなくても対イラン軍事作戦の終結を容認する考えを伝えたと報じた。
市場では、米軍が海峡再開のためにさらに踏み込んだ軍事行動へ傾くとの見方がいったん後退し、それまで積み上がっていた原油やドルのロングには巻き戻しが入った。時間外のWTI原油先物は106ドル台後半から100ドル台まで急落し、ドルインデックスも昨年5月以来の高値圏から押し戻された。
もっとも、これは中東リスクが後退したというより、米国が戦線をさらに広げるとの見方がいったん和らいだにすぎない。ホルムズ海峡の通航問題はなお宙に浮いたままで、イラン情勢を巡る不透明感も強い。今回の動きは、情勢改善を織り込む反応というより、最悪シナリオを先走って反映していた相場の調整とも言えるのではないか。
イラン戦争に伴うインフレ懸念が強まるなか、日本時間18時には3月ユーロ圏HICP速報値が発表予定。市場予想は前年比2.6%と前回から0.7ポイントの加速が見込まれている。市場はすでに、欧州中央銀行(ECB)が4月は据え置きつつ、6月または遅くとも7月には利上げに動くとの見方を織り込んでいる。中東発のリスク回避が再び前面に出れば、欧州金利先高観が一層強まることになる。
当局者発言では、パネッタ伊中銀総裁、ミュラー・エストニア中銀総裁、カジミール・スロバキア中銀総裁が欧州前半に登場する。物価と金利を巡る発言は無視できないが、本日は補助材料としての位置付けにとどまりそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドル、27日高値1.1548ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、13・16日安値1.1411ドル
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
