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日経平均、3月の権利落ち安を「クジラ」が埋める?|米イラン停戦なら強気相場に【週間見通し】 2026/3/25

 

日経平均CFDタイトル画像

作成日:2026年3月25日 12時00分

監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 小野直人

新年度入り序盤の方向性を見通すうえで重要な週

【予想レンジ】

日経平均株価:52,800円 ~ 55,800円

今週後半から来週前半にかけての東京株式市場は、中東情勢という「外部の不透明感」と、年度末の配当再投資という「国内の実需」が交錯しながら、新年度入り序盤の方向性を見通すうえで重要な週となりそうです。

外部環境:原油高の連鎖を断ち切る「停戦提案」の衝撃

現在、投資家が最も警戒しているのは、中東情勢の悪化に伴う「原油高の長期化」です。原油価格の上昇は米国のインフレ鎮静化を遅らせ、FRBの利下げ期待を削ぎます。これが米長期金利の高止まりを招き、日経平均の牽引役である半導体やハイテク株の重石となり、この「負の連鎖」がこれまで株価の上値を抑えてきました。

しかし、この膠着状態に一石を投じたのが、米国が15項目の停戦・和解案をイラン側に送付したとの報道です。核開発の解体やホルムズ海峡の再開を含むとされるこの提案を受け、WTI原油先物は一時87ドル台へと下落し、株式市場には急速な買い戻しが入るなど、投資家の多くが好感しています。この流れがさらに進展するのかが最大のポイントになります。

ただし、イラン側は直接交渉を否定しており、攻撃の応酬も続いているなど、協議の進展が確認されるまでは、ヘッドライン一つで原油が急反発し、株式相場が乱高下するリスクを常に孕んでいる点には注意が必要です。

国内需給:3月30日の「権利落ち」を実需が埋めるか

こうしたニュース主導のボラティリティが高い中で迎えるのが、週明け30日(月)の「配当権利落ち」で、こちらも投資家が重視する要素です。

日経平均は配当支払い分として、理論上200円〜260円程度(今年の3月末配当落ちの市場推計は約230円前後)、前週末比で「安く」取引が始まる傾向があります。このテクニカルな下押しに対し、強力な支えとなるのが年金基金(クジラ)等による「配当再投資買い(受け取り予定の配当金を株式市場へ再投資する)」の存在です。配当再投資需要が下支え要因として意識されるこの機械的な実需が、権利落ちによる下落分を速やかに吸収し、相場を元の水準へ押し戻す「配当落ち埋め」を見せるか、この需給の「地力」こそが、週前半の投資家心理を左右する鍵とも言えます。

テクニカル分析:底打ちのサインと「55,000円」の壁

日経平均CFD(日本N225)日足/10・25・75・200日移動平均線/RSI(9)(外為どっとコムCFDネクスト)

日経平均CFD(日本225)日足/10・25・75・200日移動平均線/RSI(9)(外為どっとコムCFDネクスト)

日足チャートでは、パニック売りが一巡し、需給が均衡し始めた様子が見られます。

  • サポート(下支え): 現在の株価は、75日移動平均線(約53,660水準)や10日線(約53,370水準)が密集するゾーンに位置しています。直近の下ヒゲを伴う反発は、50,000円の大台手前での底堅さを示唆しています。
  • レジスタンス(上値抵抗): 反発局面での最大の障壁は、25日移動平均線(55,000レベル)です。ここを明確に突破できるかどうかが、強気転換の鍵となります。
  • オシレーター: RSI(9日)は50レベルと中立圏まで回復。過熱感はなく、好材料が出れば上値を追うための「伸びしろ」は十分にあります。

来週の「勝負所」

焦点は、「権利落ち分を3日以内(4月1日まで)に埋めることができるか」に集約されます。

■30日(月)の寄り付きに注目:

配当落ち分(約260円)を差し引いてスタートしますが、その後53,000円台をしっかりとキープできるかが最初のチェックポイントです。ここで崩れなければ、再投資買いによる「配当落ち埋め」が期待できます。

■ 埋めが早い場合(強気シナリオ)

25日線(55,000円)の突破が現実味を帯びます。地政学リスクを織り込んだ上での「底堅さ」の証明となり、4月の新年度入りとともに新規資金の流入による反発が期待できます。

■ 埋めに時間がかかる場合(弱気シナリオ)

75日線(53,660円)を割り込むリスクが高まります。これは「停戦期待」が剥落し、再び原油高リスクが意識されている証拠であり、4月以降も慎重なポジション管理が求められます。

まとめ

来週は、「停戦報道による原油安」という追い風を受け、30日の「配当再投資」がどこまで相場を押し上げられるかを試す一週間です。パキスタン仲介による対面協議の行方(26日前後)に注視しつつ、チャート上の節目である55,000円に向けた戻りの足取りを確認することが肝要です。表面的な価格の上下に惑わされず、この需給の「自律反発力」を見極めてください。

【今後の重要イベントスケジュール】

  • 3/26(木)|地政学|イスラマバードでの米・イラン協議開催観測
  • 3/27(金)|日本|権利付き最終日
  • 3/30(月)|日本|権利落ち日
  • 3/31(火)|日本|東京都区部CPI公表。日銀の利上げ観測に影響しやすい
  • 3/31(火)|日本|失業率、鉱工業生産など国内重要統計が集中
  • 4/1(水)|日本|日銀短観公表。企業景況感と設備投資計画に注目
  • 4/1(水)|米国|3月ISM製造業景況指数。米景気の強弱を確認

米イラン協議の進展、原油動向、ホルムズ海峡の状況を確認

 

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CFD(CFDネクスト)について|はじめてのCFDなら外為どっとコム

 
株式会社外為どっとコム総合研究所
小野 直人
株式会社DZHフィナンシャルリサーチでの情報配信業務、上田ハーロー株式会社での調査・市場部門を経て、2021年より外為どっとコム総合研究所へ参画。ニュースベンダーとFX会社で培った「情報の目利き力」と「市場実務の経験」を武器に、個人投資家へ有益な情報を発信している。ドル円などの主要通貨に加え、トルコリラ・メキシコペソなどの新興国通貨、日経平均・NYダウといった株価指数(CFD)まで、幅広い金融商品の分析を得意とするマーケットアナリスト。
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