本日のロンドン為替市場も、米国・イスラエルとイランの紛争を巡る報道に一喜一憂する展開となりそうだ。昨日NY終盤に一部メディアが「米国側が、イランとの1カ月間の停戦に向けて取り組んでいる」と報じて、一気にリスクセンチメントが改善した。時間外のWTI原油先物相場は一時6%ほど急落し、アジアの株式市場も買いが優勢だ。欧州時間は、この流れが続くかを見極める展開となる。
ただ為替相場は、「有事のドル買い」の巻き戻しは限定的だ。昨日は「サウジやUAEなどペルシャ湾岸の米国同盟国がイラン戦争への関与を強める方向に傾いている」と米WSJ紙が報じた。また、米国が中東への地上部隊派遣の増員を進めているとも伝わっている。そのような状況下で為替市場では、一気に楽観へ傾く状況ではないとの見方が多い。
週明けにスターマー英首相は、英政府が米イラン協議を認識していると述べた。ただその一方で、イラン戦争が「迅速かつ早期に終結する」とみるのは誤りであり、そうした安心感に陥ってはならないと自身のチームに警告したもようだ。
いずれにせよ、停戦に向けた進展はトランプ米大統領の判断に大きく左右されそうだ。その大統領は国内で支持率低下に苦しんでいる。一部通信社の世論調査によれば、支持率が36%と2期目で最低を記録。トランプ氏の地元フロリダ州で現地時間24日に投開票が行われた下院の補欠選挙でも、不利と見られていた民主党候補が勝利した。
11月の中間選挙を見据える時期に来ており、支持率回復を急ぐトランプ大統領が、ひとまず停戦に飛びつく可能性はありそうだ。ただ、米側の焦りをイランが見透かした場合、交渉を優位にするため、話し合いがスムーズに進まないこともあり得る。
欧州タイムの経済イベントは、2月英インフレ指標、3月独Ifo企業景況感指数などが発表予定。また、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁やレーンECB専務理事兼チーフ・エコノミストがカンファレンスに参加する。こちらは、ECB当局者のインフレ・金利見通しが注目ポイントだろう。
想定レンジ上限
・ユーロドル、3日高値1.1707ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、20日安値1.1525ドル
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
