
金(ゴールド)CFD(外為どっとコムの取引口座「CFDネクスト」の銘柄名:金スポット)について、直近の振り返りと今後のポイントについてまとめました。
はじめに
金価格は史上最高値圏(4,400ドル近辺)からの調整局面にある、直近の金価格動向と現在の注目ポイントをまとめました。
直近の動き:4,000ドル台での乱高下
金価格は10月に一時4,400ドル付近の史上最高値を記録した後、現在は4,050ドル〜4,100ドル近辺での推移となっています。直近1週間では、一時4,245ドルまで急伸する場面もありましたが、その後急落するなど、非常にボラティリティ(価格変動)の高い展開が続いています。
この激しい値動きの背景には、以下の2つの大きな要因があります。
1. 米国政府機関閉鎖の解消と「米指標ラッシュ」
最大の材料は、43日間に及んだ米国政府機関の一部閉鎖(シャットダウン)が解消されたことです。
トランプ大統領が11月12日につなぎ予算案に署名したことで、史上最長となった米政府の閉鎖が終了しました。これにより、閉鎖期間中に発表が延期されていた重要経済指標(11月20日の米雇用統計や11月25日の米小売売上高、PPIなど)が一気に公表される状況となり、マーケットは発表を前に神経質になっています。
2. FRBの利下げ観測の後退
閉鎖解除後に発表された一連の経済指標や、FRB高官の発言を受け、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)における利下げ期待が急速に低下しています。
一時は、ほぼ確実視されていた12月利下げの確率が、直近では40%程度まで低下したとのデータもあり、「利下げが見送りになるのではないか」との警戒感が金(ゴールド)価格の重石(売り材料)となりました。ベッセント財務長官によるインフレ懸念への言及も、金利高止まりを連想させ、利回りを生まない金にとっては逆風となっています。
今後のポイント:4,000ドルのサポート維持なるか
現在の金スポットは、中期的な上昇トレンドの中での「調整局面」にあります。
- 短期的視点:市場の関心は、再開された米経済指標のデータ分析と、12月FOMCに向けたFRBの動向に集中しています。4,000ドルの心理的節目、また3,900ドル台あたりが下値サポートとして機能するかが焦点です。
- 長期的視点:米大手金融機関は依然として金について強気の見通しを維持しており、2026年にかけて5,000ドルを目指すシナリオも提示されています。地政学的リスクや中央銀行による金買い需要は根強く、押し目買い意欲は依然として旺盛と言えます。
これらをまとめると、現在は「米政府閉鎖明けの不透明感による短期的な調整」と捉えられます。4,000ドル台を維持できるかが、年末に向けて再び最高値(4,400ドル)を試す展開になるかの試金石となるでしょう。
金スポット スプレッド大幅縮小のおしらせ
11月4日(火曜)より『CFDネクスト』にて「金スポット」の現在の提示スプレッド※を大幅に縮小いたします。非常に注目度の高い「金スポット」のお取引をぜひこの機会にお試しください。
■縮小開始日時
2025年11月4日(火曜)~2025年11月28日(金曜)
提示時間帯:18時~翌3時
■対象銘柄およびスプレッド
金スポット:0.20→0.15(25%縮小)
※2025年10月配信実績
『CFDネクスト』の提示スプレッドは固定化されたものではありません。市場の流動性が低い時間帯、主要経済指標の発表前後、ならびに天災地変または金融・経済関連の重大事件など予期せぬ突発的事象の発生時には、スプレッドが変動する可能性がございます。またスプレッド縮小の時期は告知なく終了する場合があります。
金スポット 日足チャート分析(2025年11月20日時点)

概要: 前週までの上昇トレンドが一服し、調整局面に移行。SMA10を下回り、価格が下落しています。RSIも70ラインを割り込み、短期的な下落圧力の強まりを示唆しています。
テクニカル指標が示すもの
- SMA10との関係: 11月14日時点ではサポートとして機能していたSMA10(10日単純移動平均線)を下抜け、現在は上値抵抗線(レジスタンス)として意識される展開となっています。SMA10自体も上向きから横ばい、もしくは下向きに転じる可能性があり、短期的なトレンド転換を示唆しています。
- RSI(9): 11月13日時点では70近辺の「買われすぎ」水準にありましたが、現在は50ラインの上に位置している状況です。 これは、上昇の勢いが失われつつあることを示します。
- 値動き: 11月13日以降、4,250ドルを前に反落。SMAを割り込むと4,050ドル近辺まで値を下げています。その後は、4,100ドルが抵抗線として機能しつつあり、戻りの鈍さがうかがえます。
この先、3つのシナリオ
- 【下落継続】 メインシナリオとして、調整が続く展開が想定されます。SMA10がレジスタンスとして機能し続ける限り、下値を探る動きが続くでしょう。次の下値目標は、心理的節目の4,000ドルとなります。 これを割り込むと、10月下旬の安値圏である3,950ドルが視野に入ります。
- 【横ばい】 4,000ドル近辺で下げ止まり、4,000ドルから4,100ドルのレンジで方向感を探る展開。RSIが30近辺の「売られすぎ」水準に達すると、短期的な自律反発も考えられますが、上値はSMA10に抑えられやすいでしょう。
- 【上昇転換】 再び上昇トレンドに回帰するには、まずSMA10を終値で明確に上抜け、4,100ドル台を回復することが条件となります。 その後、4,190ドルといったレジスタンスを突破できれば、再び4,250ドルを目指す動きが期待されます。
注意すべき点
金価格は米国の金融政策の動向に敏感です。遅れて発表される米経済指標の結果によって市場の利下げ期待が後退し、米ドル高が再燃するようなら、金価格にはさらなる下落圧力となる可能性があります。米政府閉鎖開けという、普段と違う市場であるため、イベント前後は価格が乱高下する可能性があり、リスク管理が重要です。
今後のトレード戦略 まとめ(日足分析)
基調は短期的な下落トレンドへの転換を示唆。基本戦略は戻り売りを検討。
- サポート: 4,000、3,950
- レジスタンス: SMA10(約4,090ドル近辺)、4,100、4,160
- 基本戦略: SMA10や4,100ドルへの戻りは戻り売りの好機となる可能性があります。エントリー4,090〜4,100ドル/損切りSMA10明確上抜け/利確4,000ドル近辺、など。買いは、4,000ドルや3,950ドルでの反発を確認するか、SMA10を明確に上抜けてから検討するのが安全策と考えられます。
※リアルタイムの価格はこちらから確認できます。
金スポット 株価指数・商品CFDチャート│はじめてのFXなら外為どっとコム
外為どっとコムのCFDについて
CFD取扱会社で初!!米国株が24時間取引可能
CFDサービスを取り扱っている会社で初めて!米国株の取引時間は24時間になりました。
(夏時間)月曜日7時~9時、(冬時間)月曜日8時~10時とメンテナンス時間を除く
いつでもお取引ができるだけでなく、ニュース速報や決算発表などの市場価格が変動する要因にも素早く対応可能のため、取引チャンスを逃しません。
わかりやすい!CFD解説動画はコチラ(YouTube「外為どっとコム 株投資情報ch」)
CFD(CFDネクスト)について|はじめてのCFDなら外為どっとコム
【1分でわかる】外為どっとコムのCFDとは?
金(ゴールド)の上昇・下落変動要因
上昇要因
インフレの期待:物価上昇の予測が強まると、金を価値保存手段として買う動きが強まる。
経済的不安定性:経済危機や金融市場の不安定時には、安全資産としての金への需要が高まる。
実質金利の低下:金利がインフレ率を下回ると、金への投資が魅力的になる。
通貨価値の低下:特に米ドルが弱まると、金価格は上昇する傾向がある。
地政学的緊張:紛争や政治的不安が高まると、リスク回避のため金への投資が増える。
中央銀行による購入:中央銀行が金を買い増すと、供給が減り価格が上昇する。
下落要因
インフレ率の安定または減少:物価上昇の懸念が和らぐと、金への投資需要が減少する。
経済的安定:経済が安定し、リスク資産への投資が増えると、金への需要が減る。
実質金利の上昇:金利がインフレ率を上回ると、金に対する魅力が減少する。
通貨価値の強化:特に米ドルが強まると、金価格は下落する傾向がある。
地政学的緊張の緩和:地政学的リスクが減少すると、金へのリスク回避需要が落ちる。
中央銀行による売却:中央銀行が金を市場に売り出すと、供給が増え価格が下がる。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。


