本日のロンドン為替市場のユーロドルは、10月独生産者物価指数(PPI)を見極めた後は、12月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ観測が後退していることで、米10年債利回りの動向を睨みながらの相場展開が予想される。
10月ユーロ圏生産者物価指数の先行指標となる独10月生産者物価指数(PPI)は、前月比横ばいと予想されており、9月の同比-0.1%からの上昇が見込まれている。
現状のユーロの懸念材料は、フランス議会で年内に予算案が成立するか否かとなっており、関連ヘッドラインには警戒しておきたい。
リスクシナリオは、予算案が成立しなかった場合、政権崩壊から総選挙実施に至る可能性が高まることになる。
英国では、10月の雇用情勢の悪化と消費者物価指数(CPI)の低下を受けて、12月18日のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)での利下げ観測が高まりつつある。
来週26日頃にリーブス英財務相が予算案を発表するが、当初の増税示唆から所得税率引き上げ撤回となったことで、財源への警戒感が高まっており、内容次第では2022年のトラス・ショックの再現が警戒されることになる。
月末にかけては与党内でスターマー英首相下しの可能性も警戒されており、予断を許さない状況が続くことになる。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1599ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:182.40円(ピポット・レジスタンス2)
・ポンドドル:1.3130ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ポンド円:206.25円(ピポット・レジスタンス2)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1469ドル(11/5安値)
・ユーロ円:180.02円(11/17高値)
・ポンドドル:1.2968ドル(4/11安値)
・ポンド円:204.03円(11/14高値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
