
メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2025年10月10日15時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
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執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
豪ドル/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週の豪ドル/円は年初来高値を更新
4日に行われた自民党の総裁選挙で財政拡大と金融緩和に前向きな高市氏が勝利したことを受け、週明け6日は円が全面的に急落。豪ドル/円は日経平均株価が2000円を超えて値上がりする中で前週末の終値から2円あまり上昇して99.50円台まで上げ幅を拡大しました。翌7日には11カ月ぶりに100円台に到達。続く8日には100.60円台へと続伸し、さらに9日には昨年11月25日以来の高値となる100.95円前後まで上値を伸ばしました。ただ、この日は、高市総裁が「行き過ぎた円安を誘発するつもりはない」などと発言したことから円売りの勢いがやや鈍ると100円台前半へと上げ幅を縮小。10日の15時時点では100.30円台で推移しています。
今週の豪ドル/円の注目ポイントは雇用統計
16日に豪9月雇用統計が発表されます。豪中銀(RBA)は先月30日の理事会で政策金利を3.60%に据え置いた上で、インフレの再加速に警戒感を滲ませました。労働市場については「ここ数カ月、おおむね安定している」として8月の雇用者数の減少を重視しない考えを示し、労働需給は「依然としてややひっ迫している」との見解を表明しました。このため、市場では年内の追加利下げ観測が後退。豪金利市場は現状、11月もしくは12月の理事会のうちいずれかで25bp(0.25%ポイント)の利上げが行われる確率を50%程度と見ています。そうした中で発表される9月雇用統計は、その結果次第で市場の利下げ観測を強める方向にも弱める方向にも作用することになるでしょう。豪ドル相場への影響も小さくないと考えられるだけに要注目です。
今週の豪ドル/円の見通し
予想レンジ
98.750~101.500円
基調
方向感模索
今週の注目ポイント
☆10/16 豪9月雇用統計
・主要国株価、国際商品価格
株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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