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来週の為替予想(ユーロ/円 ポンド/円) 「ポンドは8月利下げに向け英インフレ指標に注視、ユーロは欧米通商協議が材料に」ハロンズ FX 2025/7/13 #外為ドキッ

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人
執筆日時 2025年7月11日 13時16分

ポンドは8月利下げに向け英インフレ指標に注視、ユーロは欧米通商協議が材料に

ユーロ/円・ポンド/円、円安で上伸

ユーロ/円、ポンド/円は底堅い。本邦の政局不安や日銀の利上げ時期先延ばし観測による円安ムードを受けて、ユーロ/円は172.273円と1年ぶりの水準まで上昇しました。かたやポンド/円も、英国の財政政策への不安があるものの、円安地合いにサポートされて199.823円まで上伸しました。ただ、どちらの通貨ペアも上昇ペースが速かった反動で、高値圏では調整売りが入り、ユーロ/円は170.80円台、ポンド/円は198.20円台まで押し戻される場面もありました。

(各レート水準は執筆時点のもの)

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※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

英トラスショック回避も、財政健全化は遅延

複数の欧州金融当局者から利下げに対して慎重な姿勢が示され、ECBの利下げサイクルは終了に近づいています。こうしたなか、欧米の通商交渉は大筋合意を目指し、大詰めを迎えているようですが、トランプ大統領が8月1日からの関税率を記した書簡をEUへ送付したとしており、内容によっては交渉が後退し、期限の8月1日を迎えて報復関税の応酬となるリスクもあります。

まずは書簡の内容を確認する必要がありますが、その上で、交渉が進展すれば、ユーロ一段高への期待が高まりますが、そうならない場合にはユーロへの調整圧力が強まるリスクもあります。日銀の利上げ時期の後ずれ観測はユーロ/円の下値を支えそうですが、ここから先の見通しは不透明なままで、欧米の関税交渉次第と言えます。

一方、英国でスターマー首相がリーブス氏の続投を明言し、財務相の交代観測を打ち消したことで市場の動揺はいったん沈静化し、トラスショックの再来は回避しています。もっとも、英財政健全化の遅れや政権の支持率低下への不安がなくなったわけではありません。英予算責任局(OBR)は、年金基金による国債購入減少の影響で、公的債務の金利負担が220億ポンド(約4兆3800億円)急増し、持続可能な財政見通しが脅かされる恐れがあるとの見解を示しています。

国債の増発が難しい中、公的債務の返済を増税に頼ることになれば、英経済が低成長に留まる可能性もあります。来週はCPIや平均時給などが発表されます。市場では8割程度、8月利下げを織り込んでいますが、サービスインフレや平均賃金の伸び鈍化が進み、こうした見方を強めることができれば、利下げ期待からポンドの上値は抑えられる懸念もあります。

ユーロ/円・ポンド/円、慎重に押し目買い(テクニカル分析)

ユーロ/円は、21日移動平均線に支えられながら172円台まで上伸し、昨年7月に付けた史上最高値175.423円に向け、次は同年7月12日の高値173.432円を突破できるか注目されます。170.37円の日足一目均衡表・転換線アラウンドでは、押し目買いを検討したいと考えます。ただ、ここを割り込んだ場合、169.25円付近の21日線まで調整幅が広がるため、転換線を割り込んだ場合は、売りに転換したいと考えています。

一方、ポンド/円はこれまで通り200.00円の壁に挟まれる形になってはいるものの、じりじりと下値を切り上げており底堅さは維持されていると考えます。197.70円の一目転換線付近まで調整する場面があれば、押し目買いを検討したいと考えています。ただ、197.00円を割り込んだ場合は195.00円付近までの調整も想定されるため、慎重に買いのタイミングを見極めたいです。

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「TradingViewチャート」
予想レンジ:EUR/JPY:169.000-174.000

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「TradingViewチャート」
予想レンジ:GBP/JPY:196.000-202.000

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一言コメント

中東の地政学リスクが緩和したと思ったら、トランプ氏の関税に対する強硬な姿勢が復活した感じで、8月1日まではFRB議長への利下げ圧力などと併せて、トランプ氏の口撃が市場を混乱させそうですね。

 
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