大口投資家の動向は？「ドル円米スタグフレーション懸念で5カ月ぶり安値円ネットロングは過去最大をわずかに更新」【最新ＩＭＭポジション】2025/3/17

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シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。

執筆・監修：株式会社外為どっとコム総合研究所　調査部　中村勉

ドル/円

IMMポジションドル/円

ポイント

【円ネットロング微増】
3月11日時点で円のポジションは、ドルに対して約13.4万枚の買い越し（ネットロング）。
ショートの取り崩し量がロングをわずかに上回ったことから、ネットロングは前週から微増。ネットロングは3週連続で過去最大を更新した。
期間中のドル/円相場は、本邦春闘への期待や米景気のスタグフレーション懸念により、一時約5カ月ぶりとなる146円台半ばへと下落した。
歴史的な水準に積み上がった円ロングは巻き戻しへの警戒感から減少したが、投機筋の円先高観は依然として強いようだ。

ユーロ/ドル

IMMポジションユーロ/ドル

ポイント

【ユーロネットロングに転じる】

3月11日時点でユーロのポジションは、ドルに対して約1.3万枚の買い越し（ネットロング）。
ロングが積み増され、ショートが大幅に取り崩されたことから、約5カ月ぶりにネットロングに転じた。
期間中のユーロ/ドル相場は、ウクライナ停戦やドイツの財政改革案合意への期待が高まったことで、約5カ月ぶりとなる1.09ドル台半ばまで急上昇した。
米経済にスタグフレーション懸念が付きまとう中で、ドイツをはじめとしたユーロ圏の景気回復期待により、投機筋はユーロに対する見通しを強気に修正したようだ。