外為どっとコムでは、為替業界のみならず全てのマーケット関係者が注目する経済指標「米国雇用統計」を解説するオンラインセミナーを配信しています。
3月7日(金)12時からライブ配信を開始し、元メガバンクディーラーの戸田裕大氏のほか、外為どっとコム総研から神田調査部長が出演しました!
今回は特別に番組の後半でお二人が3月にもっとも注目している通貨ペアを発表しましたので、ポイントをまとめてご紹介します。
全貌をチェックされたい方はこちらのURLよりご視聴ください
【FX】米雇用統計 FX売買戦略ライブ!猛威を振るうトランプ相場!2025年のドル円はどうなる!?2025/3/7
https://www.youtube.com/watch?v=ixF5eSIPGyo&t=2835s
神田調査部長の3月注目通貨ペアはこれだ!
通貨ペア:ユーロ/ドル
神田調査部長はユーロ/ドル相場をこう睨む!
ユーロ/ドルの急ピッチで上昇しています。
米ドルが弱いということが前提として1つあげられますが、やはり1番大きいのはドイツの防衛費増額・インフラ支出拡大です。これによりドイツの景気が上向くとの期待も相まって、その政策が決まった日はドイツの10年債利回りは1日で0.3%上昇しました。
ただし、過去を振り返ると通常は財政悪化で金利が上がる時は、ユーロにとっては売り材料となるはずです。今回に関してはユーロは買われ、ドイツ株も過去最高値を更新するなど、マーケットの期待感みたいなのが強いと感じています。
今までの「米ドルを買っていれば大丈夫」という見方から、お金がユーロに向かい始めてるようなムードです。
ただし、ドイツの政策転換により、ユーロ圏の景気が本当に良くなるという保証はないので、今の段階では期待先行でしかありません。
ユーロ買いもそう長くは続かないとは思うものの、とてもじゃないですが、この流れには逆らえないとも思いますので、当面はこのユーロ/ドルの動きに注目します。
その他にも、ECBは6日の理事会で5会合連続で利下げを行いましたが、声明には利下げの終わりが近づいているようなニュアンスを若干出してきました。そのような点もユーロの押し上げ要因に繋がりますので、そこも含めて今後もユーロの動きを追いたいと思います。
ユーロ/ドル(日足)
戸田裕大氏の3月注目通貨ペアはこれだ!
通貨ペア:ドル/円
戸田氏はドル/円相場をこう睨む!
まず、日本の長期金利の上昇をいま1番注目しています。
アメリカの長期金利については、何%まで上昇するのかというのはこれまでもよく考えていましたが、日本についてはあまり考えることがありませんでした。
長期の金利を考えるときに、経済成長と物価動向を基本的には考えていくことになりますが、経済成長の方はイメージしやすいなと個人的には思っています。日本は人手不足でもありますし、急速に経済成長が進んでいくかというと、おそらくそのようなことはないでしょう。それならば今の金利上昇は何がもたらしてるのかと考えると、基本的には物価だと思っています。
今40歳ですが、生まれてこの方、物の値段が上がっていくというのは、あんまり感じたことはありませんでした。物価がどこまで上がるのかについては、全然イメージができません。そのため、何かどこまで続くのかというのは不安ではあります。
私は以前、銀行に在籍していましたが、銀行の戦略として皆さんから預かったお金で国債を運用したりしています。
それが、どんどん金利が上がっていく局面になると、含み損(債券価格は低下)も沢山出てくるでしょう。今まで国債を買っていれば、必ず収益が出ていたものが、損を出してしまうような世の中になってきた時に、どうなっていくのだろうなと思う面があります。
労働団体の連合が2025年春闘の賃上げ要求が6%を超えたと発表しましたが、賃上げの要求が6%を超えるのは32年ぶりとのことです。
これまで続いてきたことに変化が生じるときには、どういう影響出てくるのかがよくわかりません。どこまで続くか予測がつかない所も大きいですが、このまま日本の金利が上がり続けるんだったら初動としては少なからず円高に効いてくるでしょう。
そうなると、円売りにもストップがかかり、どちらかといえば海外勢から見た場合に、円高方向へベットということになっていくと思うため、ここに注目して興味深く見ています。
日本の長期金利は一旦は2%がターゲットと思っており、その辺まで上昇した時に、アメリカの長期金利が例えば4%ぐらいまで下がってるとドル/円は140円が見えてくるのではないかなと思ってます。チャート的にも143円までいけば140円を試すでしょう。とは言え、今時点では140円より下の材料はありません。
ドル/円(日足)
【YouTube動画】
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