シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットショートに転じる
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットロング大幅に減少】
10月22日時点で円のポジションは、ドルに対して約1.3万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが取り崩され、ショートが大幅に積み増されたことから、ネットロングは前週から約2.1万枚減少。
期間中のドル/円相場は、一時7月末以来となる151円台へ上伸。
日銀の早期追加利上げへの期待が後退した一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利下げ観測が後退した。そうした中で、投機筋の円先高観は急速に低下しているようだ。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットショートに転じる】
10月22日時点でユーロのポジションは、ドルに対して約2.9万枚の売り越し(ネットショート)。
ロングが大幅に取り崩され、ショートが大幅に積み増されたことで、7月1週目以来となるネットショートに転じた。
期間中のユーロ/ドル相場は、欧州中銀(ECB)が25bpの利下げを実施したことなどから、約2カ月半ぶりとなる1.07ドル台へ下落した。
ユーロ圏の弱い経済指標の結果も相まって、ECBの追加利下げ及び利下げ幅拡大の可能性を一部では織り込み始めている。そのため、投機筋は見通しをユーロ安方向へ修正したようだ。
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IMMポジション
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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