シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットロング大幅に増加
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットロングほぼ横ばい】
8月20日時点で円のポジションは、ドルに対して約2.4万枚の買い越し(ネットロング)。
ロング、ショートともに小幅に積み増されたことで、ネットロングは前週からほぼ横ばいだった。
期間中のドル/円相場は、強い米経済指標の結果を受けて149円台へ上昇する場面も見られたが、期間後半には米雇用統計の年次改定が大きく下方修正されるとの懸念から145.10円台まで下落した。
植田日銀総裁とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控えていたこともあり、投機筋は円の方向感を決めかねたようだ。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットロング大幅に増加】
8月20日時点でユーロのポジションは、ドルに対して約5.6万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが積み増され、ショートが取り崩されたことで、ネットロングは前週から約2.9万枚増加した。
期間中のユーロ/ドルは、米雇用統計の年次改定値が大幅に下方修正されるとの警戒からドル売りが強まり1.11ドル台まで上昇し、年初来高値を記録した。 米ドルが全般的に売られやすかった中で、投機筋はユーロに対する先高観を再び強めているようだ。
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IMMポジション
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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