個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2024年8月7日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
本日10時台に公表された日銀の内田副総裁の発信により、日経平均とドル円は急騰しました。
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/UXQISKB3IFNXTDPDF7DOXPTC2E-2024-08-07/
「火消し」に回る対応だったのかもしれません。市場が安定していなければ利上げはしない、緩和的措置を継続するという内容でした。当然の内容ですが、マーケットがここ最近不安定なこともあり、本日は暴騰しております。
現在記事を執筆中にはドル/円は3円も上昇しており、戻り売りポジションを145円〜147円にかけてヒットしたのですが、これを超えて現在は147.30-70円前後で乱高下しながら推移しています。
完全に流れが変わったとまでは言いませんが、直近の暴落もすごかったこともあり、調整戻しも強烈です。
現在、月曜日つけた141円台から6円も上昇しています。
ドル/円、上値の目安は半値戻し?
出所:TradingView
ドル/円4時間足チャート分析から入ります。
戻りの位置は148.40円付近に引けるレジスタンスラインとフィボナッチ50%戻しのクラスターポイントからの売りが絶好の売り場でしょうか?
今週後半はこの位置を意識して売りトレードを狙っていくと良さそうです。
RCI的には急反発すぎて形状が追いついていません。RCI26(水色)ラインが-80を脱し始めており、一番最初のボトムアウトを示唆するシグナルなのですが、このタイミングでエントリーをすることはありません。
ボトム圏での揉み合いを確認し、底堅さが確認できたら買いトレードを実行するというレベルですので、このままV字回復も考えにくいかな、と思います。
よって、148.50円を超えない限りは売りを意識したいと思います。
クロス円は戻りが浅い? ポンド/円チャート分析
出所:TradingView
続いてポンド/円4時間足チャートです。
ドル/円と比較して戻りが浅い状況です。よってやはり日経相場なのかなと考えます。
他のクロス円も全体的に戻りが浅いので、クロス円を主体にショートトレードを狙っていくと良いかもしれません。
現在、187.45円付近で38.2%戻しの水準です。
50%戻しも意識し、売りを開始していくと良さそうです、ストップは190円超えでしょうか。 但し、これも日経平均株価の動向次第かな、とは思います。
日経平均を見ながらトレードを
出所:TradingView
最後に日経平均CFDです。
ドル/円と違い、高値を超えていけません。
前述した内田日銀副総裁の発言後を高値に、現在は高値を超えられていないということを考えると直近捕まっていたポジションの逃げがこのタイミングで入っているように思えます。
おそらく本日は個人投資家が買い越しでヘッジファンドは売越しに回るのではないかと個人的には予想しております。
その場合、明日以降は今日の上昇分の調整戻しがあるでしょう。
36000円をバックに考え、ドル/円クロス円を戻り売りにする考え方もアリではないでしょうか。
この1週間は完全に日経平均の動向が世界に影響を及ぼしており、キャリートレード巻き戻しの調整局面ではないかと感じます。昨晩、米株の上昇は限定的でした。エヌビディア株も100ドル前後で推移しており、AI株売りトレードにより別の要因もリスクオフムードをつくり出しているのでしょう。
よって基本的にはリスクオフ相場はまだまだ続くと考えて今月は売り中心のトレードを繰り返していこうと思います、ご参考まで。
【ひろぴー氏出演動画】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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