
もっとも、フランスの政局動向はユーロにとってのリスク要因として残る。昨日米格付け会社ムーディーズが、仏下院選挙の結果は同国の信用格付けにとってマイナスだと警告した。報道では「行き詰まり(deadlock)」と報じられるなど進展がない。現時点では首相が誰になるかが注目されているが、マクロン大統領はアタル首相の辞任を受け入れず、当面の留任を要請している。ムーディーズは「大連立政権が樹立されれば意思決定や債務管理がより困難になる」との見方を示したように、妥協も許されない状況下で、政局の動向次第でユーロが急変する可能性もある。
想定レンジ上限
・ユーロドル:8日高値1.0845ドル。その上は6月6・7日高値1.0902ドル。
想定レンジ下限
・ユーロドル:4日安値で日足一目均衡表・基準線もある1.0784ドル。その下は日足一目均衡表・雲下限1.0759ドル。
(松井)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ