このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
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追加利下げのハードルは高い
6月7日21:00にメキシコ5月消費者物価指数(CPI)が発表される。市場予想は前年比+4.82%となっている(4月の+4.65%から加速)。メキシコのCPIは2月に+4.40%を記録してから2カ月連続で加速中。メキシコ中銀のインフレ目標は3%(±1%)だ。
メキシコ中銀は3月の金融政策会合で政策金利を0.25%引き下げ、11.00%にした。
5月の会合では政策金利を据え置いたものの、同時に公表された四半期レポートではインフレ予測を上方修正している。この会合の議事録(5月23日公表)を見ると、
「サービスインフレが予想以上に持続していることなどを理由に、今後の利下げは段階的に行うべき」
「3月の利下げは時期尚早だった」
「今後の決定については、コアインフレ率、特にサービス部門が明確な下降傾向を示さない限り、現在の金融引き締めレベルを維持すべき」
などの意見が記してあった。現状、追加利下げに関してはかなりハードルが高そうだ。
メキシコ5月CPIが市場の予想通り、前月から加速を示した場合には、メキシコ中銀の追加利下げ期待はさらに後退することになりそうだ。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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