このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 宇栄原宗平
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ペソ円、下落分の半値戻しが達成できるか!?
■メキシコペソの現状
- 今週、メキシコペソは大幅に下落し、9.3円付近から一時は8.5円を割り込む展開となった。
- ただし、安値水準は4月の安値である8.47円付近であり、そこが意識されて反発・切り返しの動きになっている。
- 反発の勢いはさほど強くない状態。
■フィボナッチリトレースメントから見た戻りの注目ポイント
1. 38.2%戻しの水準
- 現在、この水準に到達したが、上値抵抗として伸び悩む動きになっている。
- この水準を突破すれば、次は50%戻しの水準である9円付近が目標となる。
2. 50%戻しの水準(9円付近)
- 過去にも意識されやすい水準であり、ここは一旦戻り売りが優勢になる可能性がある。
- ただし、9円をしっかり突破すれば、9円台での上値試しの展開に戻ってくる可能性もある。
■今後の見通しと注目ポイント
- 円安がかなり意識されていることから、ドル円相場の動きも見ながら、円売り・円買いのどちらが優勢なのかを見極める必要がある。
- 今週から来週にかけては、まずは9円付近でどのような動きになるのかに注目すべき。
- フィボナッチリトレースメントの38.2%と50%の水準を意識しながら、ペソが持ち直すのか、それとも再び反落するのかを見極めていくことが重要。
総じて、メキシコペソは大幅下落の後、反発の動きを見せているが、その勢いはさほど強くない。フィボナッチリトレースメントの38.2%と50%(9円付近)が上値抵抗として意識されており、この水準を突破できるかどうかが今後の焦点となる。円安・円買いの流れにも注意しつつ、ペソの動向を注視していく必要がある。
メキシコペソ/円 日足チャート
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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