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FX「日本の貿易赤字縮小で、ドル円の動きも穏やか。米国は3月CPIに注目」

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総括

FX「日本の貿易赤字縮小で、ドル円の動きも穏やか。米国は3月CPIに注目」

ドル円=149-154、ユーロ円=162-167、ユーロドル=1.06-1.11

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価2位(2位)、日本の貿易赤字縮小で、ドル円の動きも穏やか」
(貿易赤字縮小)
  ドル円、依然弱く年初来12通貨中11位、最下位のトルコも迫ってきている。株価は年初来16.52%、先週は3.41%安で世界最弱の市場、米利下げ観測後退や日銀の夏の利上げ観測(朝日)の記事で弱かった。
貿易赤字は縮小しているがまだ赤字だ。ただドルの上昇力も落ちているのはチャートを見れば一目瞭然。3月は2月までの赤字から一転、中旬まで貿易黒字だ。

(介入は)
 介入については日本側は準備が出来ている。神田財務官が首相官邸を訪問、その後首相は「為替、過度な動きに対しては適切に対応。あらゆる手段を排除しない」と発言している。問題は米国側で、インフレが低下する目標がある中で、ドル売りは容認できない面もある。2年前の介入は「ドル売りなら容認」と米国は言っていたが、G7では介入は原則禁止だ。介入をやっても単発に終わるだろう。日本株の下落に繋がれば、景気減速、税収減にも繋がり岸田政権は揺らぐ。

(インフレと景気)
 植田日銀総裁は「物価目標達成の確度高まれば追加利上げ検討」としたが、インフレはともかく、その他の経済指標は力強くなく心配だ。日銀は3か月に1度の「地域経済報告」を公表し、自動車の生産停止などの影響で全国9つの地域のうち7つの地域で景気判断を引き下げている。2月家計調査では実質消費が前年同月比0.5%減、減少は12か月連続。

(日米首脳会談とドル)
 今週は日米首脳会談がある。世界中、また日本近隣でも緊張感のある情勢だ。米国が他国と関係強化に努めていることは、有事のドル買いにも繋がっている。また4月10日で植田日銀総裁就任1年となる。ある情報では植田総裁講演との予定となっている。

(データは当たる)
 さて昨年11月からドル円のデータから10日ごとのブレが予想出来る時だけ取り上げているが、100%当たっている。外れれば止める。4月上旬も3月下旬に続きドル高予想。昨年11月から8勝ゼロ敗。
 ただ重要指標前もポジションをもち続けるのは難しい

*米ドル「通貨2位(2位)、株価(NYダウ)9位(8位)、利下げ観測後退の中で、3月CPI発表への緊張」
(米金利上昇続く)
 米金利が上昇を続けている。昨年12月にFOMCで今年の3回の利下げを示唆したが、先週は米景気の強さから「利下げなし観測」もFRBから出始めた。ドルは年初来2位、株価はS&Pの9.11%、ナスダック8.24%、NYダウ3.22%といずれも上昇でまずまずの動きだ。GDPナウは2.5%、サプライチェーンインデックスは-0.27と順調。世界での紛争リスクでの有事のドル買いや商品価格上昇でのドル手当て買いの増加もドルを支えている。

(3月CPIは)
 今週の焦点は3月消費者物価、予想は3.5%(2月は3.2%)、CPIナウは3.41%。これが3.4か3.5か3.6で市場は違った反応を大きく見せる。たった0.1%でも過剰反応するのが米国市場の特徴なので、おっとりした日本市場からギアチェンジして望んでもらいたい。

(FRBやサマーズ氏の見方)
 FRBボウマン理事はインフレ率はFRBが2%とする目標に向けて低下し続ける公算が大きいとしながらも、「複数の上振れリスクがなお存在している」とし、「利下げが適切になる段階にはまだ達していない」と述べた。
ダラス連銀ローガン総裁は「利下げについて検討するのは時期尚早だ」と明言。利下げ前に「経済がどの方向に進んでいるかという不確実性がさらに解消される必要がある。そしていつものように、FOMCはインフレ率の低下に歯止めがかかった場合に適切に対応する準備を整えておくべきだ」とした。
 既にパウエル議長は「利下げは急がない、今後はデコボコ道だ」と発言している。

サマーズ元米財務長官は、3月の米雇用者増加は金融当局が中立金利の見通しを大きく見誤っていること表していると述べ、6月利下げに対する動きに警戒感を示した。

*ユーロ「通貨5位(6位)、株価4位(4位)DAX)、4月11日にECB理事会、利下げは4月か6月か」
(テクニカルに反発)
 前回は「3週連続陰線と弱い。ただ日足はボリバン2σ下限にきているのでテクニカルな反発にも注意したい」と書いたが、日足、週足でボリバン下限から反発、先週はかろうじてドルより強かった。ユーロは年初来5位。独DAXは4位と経済指標は弱いが通貨、株価はまずまずの動きだ。

(利下げを検討、ECB議事要旨)
ECBは先月、利下げの時期がほぼ到来したと結論付けるに十分な説得力のある証拠がそろったと考えていたことが、3月会合の議事要旨から明らかになった。それによると「今後発表されるデータと表れる証拠を待つのが賢明ではあるが、利下げを検討する根拠は強まっている」と結論付けた。最初の利下げ時期が「より明確に見えてきた」としている。

(3月CPI低下)
 3月のユーロ圏の消費者物価は、前年同月比2.4%上昇した。伸び率は3カ月連続で鈍化し、価格変動の大きい食品やエネルギーを除いても2.9%と2%台に下がった。ECBが利下げ転換の議論を本格的に始める可能性が高まってきた。

(ECBの声)
 ホルツマンオーストリア中銀総裁はタカ派だが、「6月利下げに原則として反対していないが、まずはデータを見たい」と語った。デコス・スペイン中銀総裁は、ユーロ圏のインフレ鈍化が続いていることを踏まえると、6月に利下げを開始する可能性があると述べた。 ハト派のビルロワドガロー仏中銀総裁は、4月に利下げを示唆、最初の利下げを先送りすべきではないとしている。
ECB理事会は4月11日、一般的には4.5%で据え置きの予想だ。

*ポンド「通貨3位(3位)、株価14位(13位)、年初来3位を維持、利下げは6月か」
(リセッション入りでも3位)
 ポンドは年初来3位を維持、株価も強くはない(年初来+2.3%)がプラス圏を維持。リセッション入りでもポンドが12通貨中堅調なのは金利の高さと商品価格の上昇がある。

英経済が昨年後半にリセッションに入ったことが確認されたが、2024年はプラス成長が予想される。1月のGDPは前月比0.2%増だった。民間調査では2月と3月もプラス成長が続いたことが示唆されている。 利下げ期待とハント財務相が発表した減税が今年の英経済を下支えするとみられる。2月GDP発表は4月12日。

(景気持ち直しか)
 英国製造業の3月の景況感は20カ月ぶりに成長を回復した。国内市場で需要が回復した。製造業PMIは速報値の49.9から50.3に上方修正された。景気判断の節目とされる50を上回るのは2022年7月以来となる。一方で、3月サービス部門PMI改定値は53.1と速報値から下方修正された。なお、今月から英国では最低賃金が10%近く引き上げられる予定で、個人消費の持ち直しが内需の改善につながるとの期待はポンドの支援材料となりそうだ。

(次回政策金利決定会合は5月9日)
 今月は政策金利決定会合はない。次回は5月9日だ。時間をかけてデータ集めとなる。 英中銀が公表した3月の調査によると、英企業が予想する1年後の販売価格と賃金の上昇率が低下した。英中銀は3月会合でタカ派の2人が利上げ主張を撤回した。市場では今年実施する利下げ回数はFRBより多く、利下げ開始時期に関しても米国は後ずれるとの見方が強まる一方で、英中銀は6月に利下げに踏み切るとの観測が60%まで高まっている。


*豪ドル「通貨8位(8位)、株価13位(11位)、利上げ急がず下げ止まる。中国指標に注目」
(貿易最大相手国の中国経済に影響される豪ドル)
 豪ドルは年初来8位、株価指数(ASX)は13位といま一つ元気がないが、円よりは強い。輸出入ともに貿易相手国1位の中国の景気減速が影響している。それゆえに双方が経済活動振興で歩み寄るが、安全保障問題もあり、すんなりと事が運ばない。昨日も米国、日本、豪、フィリピンは南シナ海で中国を仮想とした初の共同海上演習を実施した。
 ただ中国の経済指標は改善し始めている。今週は3月消費者物価、生産者物価、 貿易収支の発表がある。

(RBAは利下げ急がず)
さて金融政策では、3月のRBA理事会の議事要旨では利上げを支持する議論への言及はなかった。 経済が減速し、労働市場が緩やかに和らぎ、インフレ率が2-3%の目標に向けて鈍化する中、経済指標はおおむね予想通りで、経済見通しに大きな変化をもたらしていないと指摘した。理事会メンバーは、インフレ率が合理的な時間軸で目標の2-3%に戻ると十分確信できるようになるにはしばらく時間がかかるとし、利下げを急がない姿勢を示唆した。

RBAはインフレ率が2025年終盤に目標レンジに戻り、26年に中間値(2.5%)まで鈍化すると予想している。 議事要旨によると、当局者は賃金上昇がピークに達した可能性が高いとみているが、急速な鈍化は見込んでいない。

RBAケント総裁補は「毎月のCPIデータは、RBA予想と概ね一致している」と発言した。


*NZドル「通貨9位(9位)、株価16位(13位)、今週h政策金利決定、来週はCPI」
(中国に左右される経済)
 今年は2月に一時利上げ観測が高まり豪ドルを抜いたが、現在はいつも通り、豪ドルよりやや弱い位置にいる。通貨は9位、株価指数は16位。豪と同じく中国を最大貿易相手国としているだけに中国経済の動向に左右される。NZも西側陣営だけに、貿易関係も安全保障問題が考慮され時に対中貿易の障害となる。
 中国外務省の林建報道官は、中国の王毅外相の最近のNZ訪問中に両国が様々な分野で経済協力を深めることで幅広い合意に達したため、NZ貿易大臣は4月に中国を訪問する予定であると述べた。

(今週は政策金利決定、来週はCPI)
今週は4月10日に政策金利決定がある。4月17日の1Q消費者物価を先に見たいところで、1Qは前期の4.7%から4.3%へ低下する予想だ。ロイター調査によると、エコノミスト29人全員が、政策金利を5.5%に据え置くと予想している。予測中央値によると、中銀は2Qに基準金利を5.5%に据え置き、3Qには0.25%以上引き下げると予想している。

(オア中銀総裁は迷いあり)
オア中銀総裁は4月2日、中銀は引き続きインフレ抑制の任務に全力を注いでいると述べた。さらに、インフレ率を目標範囲内に戻す軌道に乗っていると述べた。ただ発言にはまだインフレ懸念が滲んでいる。
「われわれは現在、はるかに幸せな状況にいる、しかし、インフレ期待が大きな懸念となっており、来年インフレが上昇すると考える人が増えれば増えるほど、来年のインフレはさらに上昇するだろう」と述べた。

テクニカル分析

*ドル円「年初来高値圏で推移」
日足、ボリバン3σ下限から2σ上限へ。同レベルで推移。3月19日-4月5日の上昇ラインがサポート。4月3日-5日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、3月4日週-11日週の下降ラインを上抜け上昇、年初来高値圏で推移。3月18日週-4月1日週の上昇ラインがサポート。5週線、20週線上向き。
月足、3月は一時陰線となるも這い上がり下ヒゲの長い陽線で終える。4月も陽線スタート。2月-3月の上昇ラインがサポート。5か月線、20か月線上向き。
年足、3年連続陽線、今年もここまで陽線。151円後半がトリプルトップ。22年-23年の上昇ラインがサポート。1985年-2022年の下降ラインが上値抵抗。


*ユーロドル「ボリバン2σ下限から回復中」
日足、雲の下から雲中へ回復。ボリバン2σ下限から回復。ボリバン中位よりわずかに下。4月3日-5日の上昇ラインがサポート。4月4日-5日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く、20日線下向き。
週足、先週はボリバン2σ下限から回復、雲の上に出る。2月12日週-4月1日週の上昇ラインがサポート。3月18日週-4月1日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20日線下向き。
月足、2月は下ヒゲ、3月は上ヒゲでほぼ寄り引き同時。雲の下。4月は2月-3月の上昇ラインを一時下抜けるも巻き戻している。12月-3月の下降ラインが上値抵抗。5か月線下向く、20か月線上向き。
年足、2023年は陽線。ドルより強かった。22年はボリバン2σ下限到達し長い下ヒゲでサポ―ト。今年は陰線スタート。22年-23年の上昇ラインがサポートできるか。14年‐21年の下降ラインが上値抵抗。


*ユーロ円「底堅さ見せる、ボリバン中位から反発」
日足、2008年8月11日以来の高値更新後、ボリバン3σ上限から中位下落。そして反発。4月2日59日の上昇ラインがサポート。4月4日-5日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、ボリバン2σ上限へ達した後に上ヒゲ伴い下落も下げ止まる強さあり。3月18日週-4月1日週の上昇ラインがサポート。3月18日週-4月1日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、11月-1月の下降ラインを上抜く。2008年8月以来の高値更新。2月-3月の上昇ラインがサポート。2008年8月-2024年3月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線上向き。
年足、4年連続陽線。24年も陽線スタート。22年-23年の上昇ラインがサポート。08年-23年の下降ラインが上値抵抗。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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