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来週のドル円予想:ECB(7日)・米雇用統計(8日)がカギ!ドル円は押し目をしっかり買う 2024/3/1(金)志摩力男

配信期間が終了しました。
最新動画は【外為マーケットビュー】で公開しています。

動画配信期間:2024/3/1~2024/3/15

外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。

時間がない方向け「ポイント要約」

・為替市場全体が全然動かない
 →高田日銀審議委員の発言で円高進行
 →月末リバランスのドル売り観測でドル円下落の部分も
 →ただ、ロンドンフィックスの買い戻しが想定以上に大きかった
・ドルスイスがロンドンフィックスで大きな買い
 →明らかにロンドンフィックスがドル買い・スイス売りだったと思う
 →この影響で多くの通貨でドル買いが進行
・来週7日木曜日にECB、8日金曜日に米雇用統計
 →ここら辺からさすがに動き出すだろう
 →ドル円が下がるところは押し目をしっかりと買っていきたい

目次

0:00 今回のダイジェスト
0:32 相場振り返り ドル円調整局面
4:06 ドルスイス動向 ドル買い・スイス売り
5:34 ドル円動向 レンジ要素強める
6:53 足元の注目材料 ECB・米雇用統計に注目
8:13 【PR】口座開設特別キャンペーン

相場振り返り ドル円調整局面(要約)

今週はあまり動かない1週間だったというイメージを持たれる方が多いんじゃないでしょうか。ドル円チャートを見ると、米CPIで150.88円前後まで跳ねたんですけども、結局150.80-90円あたりが強い抵抗になって、結局落ちてしまったとも見えます。また、三角保ち合い状だったとも言え、これが下値にブレイクして昨日は大きな調整となりました。

【ドル/円(USD/JPY) 60分足チャート】※2024年3月1日07:00頃

最新の為替チャート|ドル/円(USDJPY)|60分足」はこちら

調整のきっかけになったのは高田日銀審議委員の発言です。昨日の「2%の物価目標が実現する見通しになってきた」という発言で円高が進みました。
ただ、昨日は月末最終日だったので月末のリバランスがドル売りになるんじゃないかっていう観測も強く、その影響でドル円が下がった部分もあると思います。ロンドンフィックスの辺りで、このところあまり動かなかったのもあり、ちょっと激しい動きになりました。150.15円あたりでPCEコアデフレーターの発表がありましたが、これが市場の予想通りでした。CPIとPPIが強い数字だったものですから、PCEコアデフレーターももしかしたら強い数字になるんじゃないかと、もしかしたら金利上昇・ドル円がちょっとリバウンドするところもあるのかな、というような期待もあったんですけども、予想通りだったということでドル円が急落を開始しました。

【ドル/円(USD/JPY) 5分足チャート】※2024年3月1日07:00頃

最新の為替チャート|ドル/円(USDJPY)|5分足」はこちら

結局149.20円ぐらいまで行きました。
もうちょっと詳しく見ると、12時40分ぐらいにボトムを付けました。ロンドンフィックスっていうのは午前1時に決まるんですが、実はロンドンフィックスはドル買いだったんじゃないかっていうような動きも見られます。ドル売りになるだろうなってことで事前にドル売りが結構仕掛けられたので、午前1時になる前に買い戻しが始まり、それが想定以上に大きかった、というような解釈も成り立つ動きだったと思います。

【ドル/円(USD/JPY) 1分足チャート】※2024年3月1日07:00頃

最新の為替チャート|ドル/円(USDJPY)|1分足」はこちら

 

ドルスイス動向 ドル買い・スイス売り(要約)

ドル円以上にドルスイスもロンドンフィックスはドル売りになるんじゃないかって言われてたんですけども、途中からすごい買いが入りました。これは明らかにロンドンフィックスがドル買い・スイス売りだったんだと思います。この影響で多くの通貨でドル買いが進みました。

【米ドル/スイスフラン(USD/CHF) 1分足チャート】※2024年3月1日07:00頃

最新の為替チャート|米ドル/スイスフラン(USD/CHF)|1分足」はこちら

スイス中銀は、インフレが高い時はインフレに対応しないといけないっていうことで、スイスフラン高を目指す政策を取っておりました。金利もアグレッシブに上げまして、政策金利が-0.75%だったのですが、これを1.75%まで2.5%引き上げましました。そして、通貨市場でスイスフラン買い介入を結構していて、通貨高・インフレ抑制という政策を取っていました。インフレももう落ち着いてますので、その反対の政策をそろそろ取ってくるんじゃないかなっていう思惑はあります。元々スイスフランは放っておいても強くなる性質の通貨なので、利下げはあるんじゃないかっていう風にも推測されております。スイス中銀は年に4回ぐらいしか会合がないんですけど、3月21日にもしかしたら何かあるかもしれないです。

ドル円動向 レンジ要素強める(要約)

為替市場全体がそうだったんですけども、全然動かないなっていう日がずっと続いてたっていう風にあの思われる方も多いと思います。実際そうなんですけども。所詮ドル円は上だろうということで、皆さんドル円のロングを持っているんですが、「やっぱり151円から上に行くと介入もあるかもしれない、でも日本の金利が低いので円高にもそんないかないだろう」っていうことで、徐々にレンジ的な要素を強めました。特にノックアウトオプションなどを使ったバリア系が、151円~154円ぐらいのところも結構バリアが積まれました。

【ドル/円(USD/JPY) 60分足チャート】※2024年3月1日07:00頃

最新の為替チャート|ドル/円(USDJPY)|60分足」はこちら

そういうオプションがどんどん出てくると、ボラティリティを売る、オプションを売るといったオペレーションが出てマーケットが押しつぶされてしまって、全然動かなくなったっていうところはあると思います。
ただ、昨日は月末だったのでリバランスも売りだろうということで、高田発言もあって動いたわけなんですが、下がったところでロングにしようと思ってた人が多かったと思うので、そこでちょっとスクイーズが入ってしまいました。

足元の注目材料 ECB・米雇用統計に注目(要約)

今週から来週にかけて、本日は米ISM製造業提供指数の発表がありますが、来週7日木曜日にECB、8日金曜日に米雇用統計があります。

外為どっとコム「経済指標カレンダー」


最新の経済指標カレンダーはこちら

ここら辺から、さすがに動き出すだろうとは思っております。次にもう1回ドル円が下がるところもあるかもしれないですけども、そこは押し目をしっかりと買っていきたいなっていうところでしょうか。
その次の週の3月12日に米CPI、14日に米小売売上高、19日に日銀とRBA、20日にFOMC、21日にスイスとBOEの政策発表があります。そこ辺りは結構マーケットも十分に動いてくるのかなって感じはしております。ただその前に、オプションの売りにマーケットががんじがらめになっておりまして、やっぱり本日~来週前半はちょっと動きにくいのかなという風には思っております。

 
志摩力男氏96_130.jpg 志摩力男 氏
慶應義塾経済学部卒。1988年ー1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地の有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍。
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