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CFD初心者でも取引できる銘柄はコレ!

(画像=PIXTA)

以下の取材記事は金融ライターK氏が執筆したものです。その内容について当社が 保証するものではありません。

 

CFDは便利な金融商品です。平日ならほぼ24時間、日本国内のみならず、世界の主要株価指数、個別株式、金や銀、原油のような商品(コモディティ)など、さまざまな種類のさまざまな銘柄に少額から投資できます。今回はCFDの取引経験がまだない方でも始めやすい銘柄について考えてみました。

初心者にも身近で分かりやすい「株価指数CFD」

 株価指数とは株式市場全体の値動きを表す指標です。簡単に言うと、上場株式の中から流動性の高い銘柄を選び、株価の合計を除数で割った平均値です。株価指数は株式市場の動向のみならず、景気や経済の把握する上でも重要な指標です。
 新聞やテレビニュースでも毎日のように報道されていますから、日経平均株価やNYダウ、ナスダック株価指数などの動向は投資に興味がない人たちでもご存知でしょう。CFDでは株価指数が売買できます。

1)日経225(日経平均株価)

 「日経225」は東京証券取引所のプライム市場に上場している約2,000社から流動性の高い225銘柄を選び、算出された平均株価です。日本国内の大手企業の株価で構成されています。
 大手企業の情報は収集しやすく、日本の経済状況や国内景気と深く連動していますから、日経225は私たちにとって、最も身近でわかりやすい銘柄ではないでしょうか。

2)NYダウ

 NYダウはアメリカの株式市場の動向を示す株価指数のひとつです。正式名称は「ダウ工業株30種平均」です。1928年からアメリカを代表する一流企業30社の株価で算出されてきた歴史のある株価指数で、現在はアップル、IBM、マクドナルド、コカコーラ、ボーイング、ゴールドマンサックス、アメリカンエキスプレスなど超有名企業が名を連ねています。
 「工業株」という言葉が正式名称には含まれていますが、アメリカ経済の産業構造の変化にともない、現在ではITや金融業の会社が増えています。

3)ナスダック総合指数とS&P500

 NYダウ以外にもハイテク・IT関連企業が多く上場するナスダック総合指数や、小型株を除く500社で構成されたS&P500などがアメリカを代表する指数として知られています。いずれもアメリカの経済成長や景気を反映し、世界経済に影響を与える重要な株価指数です。
 また、日本とアメリカの株式市場は連動性が高いと言われていますので、初心者の人にも分かりやすい銘柄ではないでしょうか。

 このほかにもCFDではイギリスのFTSE指数、EUのユーロ50、ドイツDAX、香港ハンセン指数が売買できます。つまり、CFDを利用すれば、手軽に国際分散投資ができるということです。 

主要株価指数CFD

名称 特徴
日経225 東京証券取引所のプライム市場に上場する約2,000銘柄の中から、取引が活発で流動性の高い225銘柄を日本経済新聞社が選び、算出した平均株価のこと。年に1度市場の代表性を保つために定期的な入れ替えが行われている
NYダウ 鉄道と公共事業以外の上場企業の中から代表的な30銘柄をウォール・ストリートジャーナルの発行元であるダウ・ジョーンズ社が選び、算出した平均株価のこと。「ダウ工業株30種平均」というのが正式名称だが、現在は工業株に限らずさまざまな業種で構成されている
S&P500 NY証券取引所やNASDAQに上場する企業の中から、時価総額、流動性、業種の条件を満たした500銘柄の時価総額を加重平均し指数化したもの。米株式市場の時価総額の約80%をカバーしているとされている。NYダウと並んで市場動向を示す重要指標
ナスダック NASDAQ市場に上場する全銘柄の時価総額を加重平均した指数。1971年2月5日の水準を100として算出されている。ハイテク企業やIT企業のような新興企業が多いのが特徴
FTSE指数 「FTSE100種総合株価指数」はロンドン証券取引所に上場する時価総額が大きい100社を対象に、1983年12月31日の株価を基準に算出された時価総額加重平均型指数。イギリスを本社とするグローバル企業が多く含まれている
ユーロ50 ドイツやフランス、イタリアなどユーロ圏の主要国の株式市場に上場する時価総額上位50銘柄で構成される時価総額加重平均型の株価指数。1991年12月の基準値で算出されており、ヨーロッパ市場の株価動向を知る上で重要な指標となっている
ドイツDAX ドイツ国内最大規模のフランクフルト証券取引所に上場する優良企業40銘柄の時価総額加重平均型株価指数。1987年12月の基準値を元に算出されている。EU加盟国の中でGDPが最も大きいドイツ。その経済を牽引するポルシェやBMW、アディダスなど有名企業が名を連ねる
香港ハンセン指数 香港証券取引所に上場する主要銘柄で構成され、1964年7月の基準値を元に時価総額の加重平均で算出した指数。アジアの株式市場の動向を示す重要指標のひとつ

個人で金、銀、原油に投資ができる「商品CFD」

 CFDでは貴金属やエネルギーなどの「商品(コモディティ)」にも投資することができます。金のような貴金属の現物投資には多額の資金が必要ですし、原油や天然ガスといったエネルギー資源は個人が手を出しにくいイメージがあります。しかし、CFDなら個人でも少額から投資することが可能です。

1)金CFD

 金は2001年9月の米同時多発テロ以降、約20年近く上昇傾向にあります。金はドル建て売買が基本なので、為替レートの影響を受けやすく、最近の大幅な円安を受けて、日本の国内価格は2023年10月に史上最高値を更新、1g=約1万円という高値圏での取引が続いています。
 投資の格言に「有事の金」という言葉があります。リーマンショックや新型コロナ感染拡大、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナの紛争、世界経済に大きな影響を与えるできごとが「安全資産」である金の価格を押し上げてきました。


(大手貴金属会社が公表する国内販売価格から著者作成)

2)銀CFD

 銀は金と同じように取引されている貴金属です。貨幣として利用されるなど、金と似たような特徴を持っていますが、2023年10月の1gあたりの銀価格は約110円、一方の金は約1万円ですから、銀価格は金の約1/90とかなり安価なので、金よりも始めやすいCFDと言えるかもしれません。
銀はパソコンやスマホなどの電子部品など工業用の需要が高く、中でも太陽光発電のソーラーパネルなどに利用されており、世界各国の再生可能エネルギーへの取り組みが銀の価格にも大きな影響を与えています。2001年1月の銀価格は1g=約20円でしたので、約20年で5倍になりました。 

(大手貴金属会社が公表する国内販売価格から著者作成)

3)原油CFD(WTI原油先物)

 CFDの魅力はエネルギー資源にも投資できることです。中でも人気が高いのが原油CFDです。金融商品としての「原油」は現物を受け渡しする必要のない「先物」での取引が一般的で、NYマーカンタイル取引所(※1)に上場する「WTI原油先物」などがCFDでも売買されています。
(※1)「NYMEX」とも呼ばれている。原油や天然ガス、貴金属などの先物が上場している。NYMEXの「WTI原油先物」は原油価格の代表的な指標。

 原油は産出場所で性質、不純物の量、産出コストが異なります。「WTI原油」はアメリカのテキサス州やニューメキシコ州で産出されているもので、生産量は世界で日々生産されている原油全体の1%にも満たないのですが、硫黄分の含有量が少なく、その品質の高さなどから、WTI原油先物の価格は重要指標として利用されています。

 原油は価格変動(ボラティリティ)が大きな商品として知られています。埋蔵確認原油量は中東諸国だけで世界全体の約半分を占めており、産油国の生産計画がその価格に大きな影響を及ぼします。1973年10月に起きたオイルショックでは価格が4倍になりましたまた、2020年4月には新型コロナの感染拡大では、物資の輸送が停滞し、世界中の経済活動が大幅に落ち込むと、それまで1バレル=約60ドルだった原油価格は急落、史上初めてマイナス価格をつける事態となりました。


出典:世界銀行

CFDでは原油以外にも天然ガスのようなエネルギー資源に投資ができます。こうした銘柄は基本的に需給バランスで価格が決まります。トレンドが出やすく、上昇局面、下降局面が分かりやすいとされています。また、エネルギー資源国の政治情勢や地政学上のリスクが価格に大きな影響を与えます。価格変動が大きいので、取引の際には注意が必要です。

グローバル有名企業に投資ができる「個別株CFD」

 CFDでは個別株も売買できます。特に力強い経済成長を続けているアメリカの個別株は魅力でしょう。
マイクロソフトやアップルのみならず、アマゾンやグーグル、テスラなど、誰でも知っているような有名企業の株式が売買できます。グローバルな有名企業は、日本国内でも企業業績などに関する情報は豊富なので、初心者でも取引しやすいでしょう。

 個別株で注目を集めているのは半導体関連株のエヌビディアです。新型コロナによる経済停滞による世界的な半導体不足で業績を伸ばし、2022年11月に公開され、世界中で大きな注目を集めた会話型AIサービス「ChatGPT」向けの半導体製造で、高性能の半導体需要が高まり、今や「独り勝ち」の状態です。2023年、半導体メーカーとしては世界で初めて時価総額1兆ドルを超えました。株価も急上昇し、史上最高値を更新しました。

CFDで売買できる個別株

銘柄 特徴
アルファベット 世界最大の検索エンジン「グーグル」を傘下に抱える親会社。アメリカを代表する世界的優良企業のひとつ。S&P500、ナスダックの両方の指数で採用されている。コロナ不況でも右肩上がりで業績を伸ばしてきた。
アマゾン 2000年に書籍のネット販売でスタート。現在は家電から食料品に至るまで、ありとあらゆる商品を販売する世界最大のECサイト。2018年、アップルに続いて史上2番目の時価総額1兆ドル超企業に。
アップル マイクロソフトと並び立つ世界最大のハイテク企業。スティーブ・ジョブスらが1976年に創業。2022年に世界で初めて時価総額3兆ドルを超えた上場企業に。2022年の売上高は3943億ドルを超える。
コインベース アメリカ・サンフランシスコが本社の暗号資産取引所。2012年に設立された。世界100ヵ国以上でビットコイン、イーサリアムなどの暗号資産取引所を運営している。2021年4月にナスダック市場に上場した。
マイクロソフト ビル・ゲイツらが1975年創業したコンピュータソフトウェア会社でハイテク企業の先駆け。法人向けパソコン用OSソフト「ウィンドウズ」ビジネス用アプリケーションソフト「オフィス」は圧倒的なシェアを誇る。2022年の売上高は1,982億ドル超。グーグルやアップルに押されながらも、2016年以降は右肩上がりで売り上げを伸ばしてきた。
ネットフリックス 世界最大のコンテンツ配信サービス会社。全世界の会員数は2023年9月末で2億4,720万人。コンテンツに出資し、独占配信する有料サブスクリプションモデルで業績を伸ばしてきた。
ナスダック市場に上場している。
エヌビディア カリフォルニア州サンタクララの本社を持つ大手半導体メーカー。パソコンのグラフィック用チップなどの製造を手掛けている。世界中の注目を集めている会話型AIサービス「ChatGPT」の登場で高性能の半導体需要が急増、同社業績の追い風に。
テスラ 電気自動車や太陽光発電システムを製造・販売するクリーンエネルギー関連会社。2003年にテキサス州オースティンで創業。CEOのイーロン・マスク氏による米SNSツイッター社の買収は大きな注目を集めた。2022年の売上高は815億ドル

CFDの注意点

 CFDで取引できる銘柄を種類別にみてきました。CFDはひとつの口座で、平日ならほぼ24時間、さまざまな種類の銘柄を売買できますし、少額資金で始められてレバレッジも利用できるなど、CFDならではのメリットがあります。ただ、売買するにあたって注意点もあります。

① 同じCFDでも株価指数、商品、個別株で最大レバレッジが異なります。また、損失が膨らむと証拠金が足りなくなるので、その前に追加資金の「追証」が必要になります。レバレッジを利用して大きな取引をする場合は、証拠金が不足してロスカットが発動されないように気を付けてください。

②CFDは取引手数料がありませんが、FXと同じように実質的なコストであるスプレッドが銘柄によって異なり、スプレッド幅が常に変動しているので、コスト計算が難しいという特徴があります。

③CFDはお金を借りて個別株や株価指数、金や原油のような商品を買うことになるので「買い」ポジションを翌日に持ち越すと金利分(オーバーナイト金利)を支払うことになります逆に「売り」ポジションの場合は金利分が利益になります。

④個別株で配当金が出た場合、「買い」ポジションで持っていた場合、配当相当額が受け取れますが、逆に「売り」ポジションを持っていた場合、配当相当額を支払うことになります。金や銀のような商品CFDの場合、配当相当額はありません。

このように、CFDの銘柄によって、コストなどが細かく分かれています。投資する前には、しっかりと内容を確認した上で始めるようにしてください。