個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2024年2月21日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
ドル/円はこの1週間、1円程度の小動き相場となってしまいました。
先日はCPI、PPIがともに市場予想を上回り、ドル買いで反応しましたが、住宅指標の低迷を受けてドル売りへ。
今週は149.70-150円台半ばで方向感を失っております。
また、本日はエヌビディアの決算を控えており、今週から利益確定売り(セル・ザ・ファクト現象?)に押されて大幅安となっています。
どちらかというと、ドル単体が売られている印象です。
住宅価格をはじめ、いくつかの経済指標が低下傾向にある米指標ですが、インフレ率や小売・サービス業などでは未だに強い経済指標が発表され続けています。
おそらく株高による影響を受けて一部の投資家の消費が旺盛なのでしょう。
株高が続けば続くほど利下げは遠のき、そうこうするうちにインフレ率が再び上昇傾向になるかもしれません。
その場合は、マーケットは今年複数回の利下げを織り込んでおりますので、もう一段のドル高に警戒をしておいたほうが投資家としては賢い選択でしょうか?
ドル/円、RCIは調整失敗?週末から再上昇か?
出所:TradingView
ドル/円4時間足です。上値を下降トレンドラインに抑えられながら推移が続きます。
RCIは反落の格好をしていたのですが、RCI26が+80ラインを超えて推移が続かなかったため、反転調整相場が中途半端なものとなりました。
押し目が浅くなるパターンです。このテクニカルの傾向から読み解くと、しばらく天井圏で推移することが多く、そのうちまた高値を更新してしまうことが予想されます。
RCI52だけは反落を示唆しているのですが、0.00ラインまで下落しても現状価格で推移している場合、次の上昇で高値を取りにくるかもしれません。
時間差にして、今週金曜日から月曜日あたりにその値動きがあるかもしれません。
よって、並行チャネル下限ラインからサポートラインが引ける149.50-149.75あたりでは押し目買いが機能しやすいのではないでしょうか?
週末から週明けにかけて151円方向で考えております。
ニュージーランドが利上げ2回予想!?
出所:TradingView
久しぶりに高値圏にまで上昇してきているNZドル/円ですが、10年前につけた高値は94円台です。この当時の政策金利は3.50%でした。最終的にはこの7カ月後に利下げに転じています。
その前の高値はリーマンショック前ですが、この当時は8%を一時超える時期もあり、かなりの高金利通貨として有名でした。この時つけたレートは97円台です。
このように考えますと、仮に今月利上げして5.50%→5.75%に変更したとしても過去の水準から考えると、政策金利は高すぎず、且つドル/円レートも加味すると、NZドル/円は割安かも?とさえ考えてしまいます。
上昇にまだバッファがありそうです。100円ぐらい目指しても違和感がないようにも感じます。
まだ2段階の引き上げ予想が出ているのですが、仮に6%にまで引き上げる場合は4月が有力でしょう。来週のRBNZにて、タカ派発信があれば、さらに大きく上昇するでしょう。
ドル/円の値動きがしばらく停滞しているため、短期的にNZドル/円トレードはありではないかと思い、執筆いたしました。
今月はNZドルの値動きに注目しておくとチャンスが多いかもしれません、ご参考まで。
【ひろぴー氏出演動画】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。