メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 ：2024年2月16日16時00分
執筆・監修：株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
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メキシコペソ/円チャート（日足）
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
「先週のメキシコペソ/円は15年ぶり高値を更新」
ペソ/円は、ドル/円が150円台に上昇した13日に8.818円前後まで上伸し、2008年9月以来約15年5カ月ぶりの高値を付けました。ドル/円主導の円売りのほか、原油価格の上昇も産油国通貨であるペソの上昇を後押し。世界的に株価が堅調に推移する中、リスクオンの円売り・ペソ買い（低金利通貨売り・高金利通貨買い）が優勢で、先週のペソ/円は15日を除いてすべて上昇するという展開になりました。16日の東京市場でも日経平均株価が史上最高値まであと数十円に迫る中、8.8円台の高値圏で推移しており、13日に付けた8.818円前後の高値更新をうかがう勢いです。
「今週のメキシコペソ/円の注目ポイントは中銀議事録」
22日にメキシコ中銀が今月9日に開いた金融政策決定会合の議事録を公開します。9日の会合では政策金利を過去最高の11.25％に据え置いた上で、早ければ次の3月会合で利下げの検討を始めることを明らかにしました（2月13日付 知っとく！メキシコペソ参照 https://www.gaitame.com/media/entry/2024/02/13/160000 ）。議事録の内容次第では3月利下げの現実味が増す可能性もあるため注目です。とはいえ、たとえ利下げしてもペソは相対的な高金利通貨の立ち位置を維持することは間違いありません。また、次の利下げは金利高による景気悪化を招かないうちに予防的に行うことで好景気を持続させる「良い利下げ」になると見られることからペソの逆風にはなりにくいでしょう。仮に議事録で3月利下げ観測が高まってもペソの下落は限定的にとどまると予想されます。
当面のメキシコペソ/円の見通し
予想レンジ
8.650～8.950円
基調
下値堅い
当面の注目ポイント
☆2/22 メキシコ中銀議事録
・主要国株価、国際商品価格
メキシコペソ/円（MXN/JPY） 為替チャート・FXチャート│はじめてのFXなら外為どっとコム
経済指標・イベントの結果について
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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員神田 卓也（かんだ・たくや）
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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