オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
本日12:30 RBA政策金利発表!
・12月5日に豪準備銀行(RBA)は金融政策委員会を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった。
・NY原油先物市場は反発。米国の早期利下げ観測が後退したことで原油需要が減退するとの見方から売りに押される場面も見られた。ただ、ガザ地区の停戦協議が難航しており、中東情勢の不透明感から買い戻された。終値は前日比+0.50ドルの1バレル=72.78ドル(2月5日)。
・1月31日に発表された豪10‐12月期CPIは前年比+4.1%となり、前四半期(+5.4%)から鈍化。同時に発表された豪12月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+3.4%で前月(+4.3%)から鈍化した。
・1月18日発表の豪12月雇用統計は、雇用者数が市場予想(1.50万人増)を大幅に下回る6.51万人の減少だった。失業率は3.9%で横ばい、労働参加率は66.8%へ低下した。
今日のメインシナリオは
RBAは据え置き予想 市場の関心は利下げの開始時期
本日はRBAが政策金利を発表する。1月31日に発表された最新の豪州のCPIを見るとRBAが重視する10-12月期CPIは前年比+4.1%まで低下(前期+5.4%)。RBAが11月に公表した金融政策報告内での2023年末度の予測インフレ率である4.5%を下回った。また、1月CPIは+3.4%となりRBAのインフレ目標2~3%が視野に入ってきた。労働市場を見ても、12月の豪雇用統計では雇用者数が6.51万人減少するなど、労働市場のひっ迫状態は解消されつつあるようだ。そのため、市場は今回RBAが政策金利を据え置くと予想している。注目は政策金利と同時に発表される声明、そしてその後に予定されているブロックRBA総裁の会見となる。豪州のCPIの鈍化具合を見て、市場はすでに「RBAの次の一手は利下げ」との見方を強めている。声明やブロック総裁の会見が早期利下げを連想させる内容となれば、豪州の金利の低下とともに豪ドル売りにつながるだろう。RBAが市場の期待ほどハト派に傾倒していなかった場合は、豪ドルの買い材料となりそうだ。
また、今回は金融政策報告も同時に公表される。RBAが予測する2024年6月末、そして同12月末のインフレ率にも注目したい。
この先の個別相場変動
■RBAがインフレ反発の警戒を解いていなかった
⇒早期利下げ開始に対する市場の見方が後退する
⇒豪ドルは買われる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
RBA理事会
世界的な株価動向
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に太陽が覗き、豪ドル/米ドルは晴れ。6時に豪ドル/円のボリンジャーバンドで買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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