目次
▼最新のドル円相場は…下落基調強まり140円割れが目前
▼ドル円相場をテクニカル分析で確認…138円台への下落も考えられる
▼ターニングポイント…2024年は円高・ドル安相場？127円台に向けた値動きも
▼来週のイベント
💬宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）:X（Twitter）
https://twitter.com/gaitamesk_ueha
最新のドル円相場は…下落基調強まり140円割れが目前
今週のドル/円は、7月28日以来となる水準へ下落する展開。序盤はクリスマス休暇で海外市場がクローズしていたこともあり142円台前半を中心にもみ合いました。27日には日銀が12月18-19日に開催した日銀金融政策決定会合の「主な意見」を公表。「現在、慌てて利上げしないと、ビハインド・ザ・カーブになってしまう状況にはなく、少なくとも来春の賃金交渉の動向を見てから判断しても遅くはない」などと、慎重な意見が目立ったことで早期金融緩和修正観測が後退しました。その結果、円売りが強まると一時142.84円前後まで上昇しました。しかし、米早期利下げ観測がくすぶる中で米長期金利が低下するとドル売り・円買いに傾きドル/円は140.26円前後まで軟化する展開となりました。その後、ショートカバーなどからやや持ち直すものの依然として上値の重い相場展開となっています。
60分足チャート
ドル円相場をテクニカル分析で確認…138円台への下落も考えられる
ドル/円の週足チャートを見ると、今年の安値127.225円から高値151.910円への上昇幅に対する38.2％押し水準を上値抵抗に反落すると140円台へ下落。その後は52週移動平均線と1月・3月安値を起点としたトレンドラインが下値支持となり下げ渋っている状況です。ただ、RSIが30ラインに向けて下落し続けていることもあり下落基調に変化はありません。仮に140円の節目（半値押し水準）を割り込むようだと売りバイアスはさらに強まり、まずは138.00円を視野に入れた展開となる可能性があります。なお、52週線やトレンドラインを支持に反発基調を強めたとしても145.00円付近の上値抵抗を突破するまでは下落基調継続と見ます。
週足チャート
ターニングポイント…2024年は円高・ドル安相場？127円台に向けた値動きも
ドル/円の月足チャートを見ると、151.90円台を高値にダブルトップを形成して反落しています。ネックラインは2023年1月安値の127円台です。足元では12カ月線を下値支持に下げ渋っていますが、RSIが70ラインから急低下しており下落基調は強まっていることが分かります。個人的には2024年は円高・ドル安相場となると見ています。安値としてはネックラインや36カ月線が位置する127円前後への下落も考えておきたいところです。相場は市場の思惑などから作られるものです。今、想定されていることは数日たてば違う見方になっていることはよくあることです。2024年も日々の情報を精査して為替相場の行く先を探っていきたいと思う所存です。そしてトレードで重要なことは、トレード出来る環境を持っておくことです。今が買い場と判断してもトレード環境が整っていなければチャンスを逃してしまいます。チャンスは自ら捕まえに行くものと意識して、思い立ったらすぐに注文が出せるように、準備を行っておきましょう。
月足チャート
来週の重要イベント
1/2☆中国12月財新製造業PMI
1/3◎独12月雇用統計
1/3☆米12月ISM製造業景況指数
1/3◎米11月JOLTS求人件数
1/3☆FOMC議事録
1/3◎バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
1/4☆中国12月財新サービス業PMI
1/4☆独12月消費者物価指数・速報値
1/4☆米12月ADP全国雇用者数
1/4☆米新規失業保険申請件数
1/5☆ユーロ圏12月消費者物価指数・速報値
1/5◎カナダ12月雇用統計
1/5☆米12月雇用統計
1/5☆米12月ISM非製造業景況指数
1/5◎バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
☆特に重要 ◎重要 ※カレンダーにないイベントも掲載することがあります
外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
月～木曜日 Eveningライブ（17時から）で海外市場での注目ポイントを解説
見通し・動画がもっと分かるようになる関連記事
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
