ドル/円、143円を挟んで方向感模索…米新規失業保険申請件数に注目
東京市場のドル/円は、一時143円台を割り込む展開。前日の米株安を受けて日本株が大幅安となる中、リスク回避の円買いが優勢となり142.81円前後まで下落しました。その後は、米長期金利が持ち直す中で、欧州市場では143.40円前後まで値を戻しました。
日米欧の金融政策発表を終えたことで、海外勢の多くがクリスマス休暇に入ったと見られます。そうした中、NY市場では米新規失業保険申請件数が発表されます。市場予想は21.5万件と前回(20.2万件)から増加が見込まれています。今夜のドル/円は引き続き上値の重い展開が想定されますが、市場流動性が低下しつつあることから値動きが荒くなることも考えられます。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、10・20・80日移動平均線が下向きで弱気のパーフェクトオーダーを形成しているため下落基調は継続していると見ます。また、上値は10日線に抑えられており戻り水準のポイントになりそうです。下値は200日線が意識されているため同線をシッカリ抜け切るか反発できるかにも注目しましょう。
なお、20時のトルコ中銀が金融政策を発表します。今回は政策金利を250bp(2.50%ポイント)引き上げて42.50%にすると予想されています。また、前回会合で「引き締めペースを減速させ、引き締めサイクルと短時間のうちに完了する」と表明しました。利上げが継続されるか打ち止めとなるか声明にも注目が集まります。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
12/21(木)
20:00☆トルコ中銀政策金利
22:30 カナダ10月小売売上高
22:30 米7-9月期GDP・確定値
22:30 米7-9月期GDP個人消費・確定値
22:30 米7-9月期コアPCEデフレーター・確定値
22:30☆米新規失業保険申請件数
22:30 米12月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
25:00 レーンECB専務理事講演
12/22(金)
08:30☆日本11月消費者物価指数
08:50 日銀金融政策決定会合議事録
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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