ドル/円、FOMCに関心集まり145円台で様子見ムード…焦点はドットチャート
東京市場のドル/円は、方向感のない展開。序盤は日銀短観の好結果を受けて一時145.18円前後までやや円買いに傾きました。しかし、その後は実需のドル買いなどを背景に持ち直すと午後には145.70円前後まで強含む場面もありました。
欧州時間には、英10月国内総生産(GDP)が発表されました。前月比が-0.3%、前年比は+0.3%と市場予想(±0.0%、+0.6%)を下回ったことなどからポンドが対ドルで売られると、ドル/円は一時145.98円前後まで上値を拡大しました。
今夜は、米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まります。政策金利は5.25-5.50%に据え置かれる公算で、焦点は政策金利見通し(ドットチャート)となりそうです。市場は2024年中に100bp(1.00%ポイント=0.25%×4回)以上の利下げを織り込んでいます。そのため、FOMCメンバーによる政策金利見通しと市場の織り込みとのズレがドルを動かす要因となり得るでしょう。また、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見にも要注目です。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、下落トレンドラインや10日移動平均線を上値抵抗に下落基調が継続しています。また、7月安値から11月高値への上昇幅に対する38.2%水準も意識されています。ただ、141円台から持ち直す中で、下ヒゲの長いローソク足が連続しており安値を切り上げています。特に144.00円~145.00円は下値支持ゾーンとして押し目買いが入りやすい水準とも見れます。つまり、上値が重いが底堅い状況となっています。上述の上値抵抗・下値支持のどちらかを突破すれば動きが活発化するかもしれません。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
12/13(水)
20:00 南ア10月小売売上高
22:30☆米11月生産者物価指数
28:00☆FOMC政策金利
28:00☆FOMC経済・金利見通し
28:30☆パウエルFRB議長記者会見
12/14(木)
06:45 NZ7-9月期GDP
09:30☆豪11月新規雇用者数
09:30☆豪11月失業率
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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