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12月8日の米国雇用統計の予想と戦略「米労働市場は冷却過程だが、早期利下げ観測の修正期待も」2023年12月号-By 外為どっとコム総研

雇用統計・ライブセミナー(2023年12月8日(金) 19:30~21:00)

雇用統計・ライブ実践リアルトレード(2023年12月8日(金) 21:00~23:00)


変更日時:2023年12月11日 11時30分 結果を追記
執筆日時:2023年12月7日 13時00分
執筆者 :株式会社外為どっとコム総合研究所 小野 直人

12月8日の米国雇用統計の予想と戦略「米労働市場は冷却過程だが、早期利下げ観測の修正期待も」2023年12月号-By 外為どっとコム総研

目次

1.はじめに

2023年12月8日(金)、日本時間22時30分に米国の11月雇用統計が発表されます。つい先日まで年内の利上げ議論がどこまで進むかが中心話題でしたが、現在は来年3月にも予防的利下げを織り込む動きが進むなど、市場センチメントは大きく変わっています。それに呼応してか、金融当局者の発言もこれまでのタカ派トーンに修正が入っており、今月の雇用統計がその修正をさらに前進させるのか注目されます。
では振り返りからです。

2.前回のおさらい

・10月NFPは15.0万人へ急減速、ストの影響も
・失業率も3.9%へ上昇

113日、米労働省が発表した10月の非農業部門雇用者数(NFP)は15.0万人増と、市場予想(18.0万人)を下回る低調な結果となりました。ストライキの影響が約3万人程度あったとはいえ、過去分の下方修正や失業率が3.9%へ上昇したほか、時間給が前月比で0.2%へ伸びが鈍化するなど、労働需給の緩和が示唆されるとともに、追加利上げ期待が和らぎました。

図表1.分野別新規雇用者数(千人)出所:米国労働省
NFP表

150.17円近辺だった米ドル/円は、結果を受けて149円前半へ下落。その後に発表されたISM非製造業景況指数の下振れもあって、一時149.177円まで下げ幅を広げました。かたや株式市場は追加利上げ観測の後退が支えとなり、ダウ平均株価は222.24ドル高い34,061.32ドルで越週。また、米長期金利は4.57%台まで低下しました。

図表2.前回発表前後のドル円の動き
USDJPY2時間足チャート
米ドル/円 2時間足
出所:外為どっとコム「ネオチャート

3.今回の見どころ

・相反するデータが並ぶ、全方位的なデータ確認を
・失業率悪化なら、米景気後退へ
・所得伸び鈍化は消費低迷のシグナル

今月は、雇用者数、失業率、時間給と全方位的に労働市場のすう勢を見極める必要がありそうです。先ずは雇用者数ですが、全米自動車労組(UAW)のストライキ終結による職場復帰が約4万人程度、新規雇用を押し上げるとの試算は結果への期待感を高めています。また、再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスがまとめた月次統計では、季節労働の影響はあるものの、人員削減数が低下基調を示している点も労働市場にとって好材料と言えそうです。

しかし、新規失業保険継続受給者数の増加傾向など、広範囲の業種でレイオフが増加している可能性があります。また、季節調整の歪みに伴う下振れ警戒もされているほか、10月のJOLTS求人件数(873.3万件)が9月(935.0万件)から急低下している点は不安材料です。このように雇用情勢に対する相反する結果が並ぶさまは悩ましい限りで、結果を受けて金融市場の変動が激しくなる危険はあります。

図表3.雇用関連データ

米雇用データ
出所:各種調査機関のデータを基に外為どっとコム総研作成

また、失業率にも警戒が必要です。失業率と景気後退の間には、失業率の3カ月移動平均が直近12カ月の最低水準から0.5%上昇すると、景気後退に陥る可能性が高いと言ったサーム・ルールがあります。現在の失業率の3カ月平均が3.83%ですが、この要件を満たす4.0%を超えてくれば、投資家が米景気後退に対しての備えを急ぐかもしれません。ただ、失業率については労働力人口の低下から見た目が良く出るケースもあるため、結果を鵜呑みにするのは危険です。

また、時間給も着目されています。直近の市場は「時間給の伸び鈍化がインフレ期待の抑制につながる」と好意的な受け止め方よりも、家計債務やカードローン残高が増加する中で、「所得の伸び鈍化が消費低迷につながる可能性」を危惧しています。米経済の先行きを判断する上では、時間給の動向も重要です。

図表4.ドル円チャート
USDJPY8時間足チャート
米ドル/円 8時間足
出所:外為どっとコム「ネオチャート

労働市場の過熱感後退のトレンドが継続することは間違いないと考えますが、事前に発表されたJOLTS求人件数が大きく下振れし悲観的な結果が警戒される中で、底堅い結果が出た8月分の雇用統計を踏まえると、米経済のソフトランディング期待が維持されて、発表直後は、米ドル/円は上向きに反応するのではないかと個人的には考えています。もっとも、労働市場の過熱感後退から、市場の視線が利上げ停止から利下げに向かっているため、米ドル/円の上昇も下落の反動と言ったところで、147.500円からは上値が重くなり始めるのではないかと考えています。

図表5.[雇用統計の実績と予想]

年月 非農業雇用者数変化(万人) 失業率(%)
予想値 初回結果 予想値 初回結果
2023年11 19.0 19.9 3.9 3.7
2023年10月 18.3 15.0 3.8 3.9
2023年09月 16.8 33.6 3.7 3.8
2023年08月 17.0 18.7 3.6 3.8
2023年07月 20.0 18.7 3.6 3.5
2023年06月 22.5 20.9 3.6 3.6

 

年月 平均時給/前月比(%) 労働参加率(%)
予想値 初回結果 初回結果
2023年11月 0.3 0.4 62.8
2023年10月 0.3 0.2 62.7
2023年09月 0.3 0.2 62.8
2023年08月 0.3 0.2 62.6
2023年07月 0.3 0.4 62.6
2023年06月 0.3 0.4 62.6

 

◇関連の経済データ実績

年月 ISM製造業雇用指数 ISM非製造業雇用指数
2023年11 45.8 50.7
2023年10 46.8 53.4
2023年09月 51.2 53.4
2023年08月 48.5 54.7
2023年07月 44.4 50.7
2023年06月 48.1 53.1

出所:Bloomberg、外為どっとコム「経済指標カレンダー

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