ドル/円：上値トライの動きが継続。149円割れの越週で下値リスクが点灯、152.00超えで終えれば一段の上昇へ。上値抵抗にも注意。
日足は5手連続陽線引けとなり、上値余地を探る動きが継続中だが、直近の陽線が上昇エネルギーの強いものではないことや、日足の上値抵抗を上抜けきれていないこと、先週初に付けた149.38（149.40）から週末に付けた151.60まで押し目の無いまま既に2円20銭上昇しており、ドル/円の短時間での一相場の傾向である180銭～220銭に到達していることから、押し目の無いままこのまま上昇を続けるにもそろそろ限界とみられる。小反落の可能性が高く、週初の買いは飛びつかず様子を見た方が良さそうだ。一方で151.50-60の抵抗をクリアしたことで、短期トレンドが“ニュートラルからやや強気”に変化しており、深い押しにもまだ繋がり難いと見られる。可能性がやや低いが149.40-50の抵抗を下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯、149円割れで終えた場合は短期トレンドが変化して調整下げ局面入りの可能性が高くなる。逆に151.90-00の抵抗を上抜けて152.00超えで終えれば“ドル強気”に変化して一段のドル上昇に繋がり易くなる。日足の上値抵抗は151.90-00，152.30-40，153.10-20，154.00-10に、下値抵抗は151.00-10，150.50-60，149.90-00，149.40-50にある。21日、120日、200日移動平均線は150.20，145.22，140.91に位置しており、短・中期トレンドは“ドル強気”の流れにある。 一方週足を見ると、寄付き安値、高値引けの陽線で終えており、前週の陰線を補強した形となった。トレンドを“ドル強気”に戻しており、直近の陽線の値幅（安値149.38）を下抜けて越週しない限り、短期トレンドは大きく変化しない。日足が不安定さを残していることから、週初のうちに下押す場面がありそうだが、週足の形状が改善したことから、押し目は買い場となる可能性が高い。但し、前述の149.38を下抜けて越週した場合は下値リスクが点灯、149円割れで越週した場合は短期トレンドが変化して下落幅拡大の可能性に注意が必要となる。今週の週足ベースで見た上値抵抗は152.10-20，153.50-60，154.60-70に、下値抵抗は150.00-10，149.40-50，147.70-80にある。31週、62週移動平均線は143.35と140.22に位置しており、中・長期トレンドサポート中。 今週の戦略は、ドル買いは150.90-00で押し目買い。急落した場合の下値余地を150.50近辺まで見ておく必要がある。損切りは150.30で一旦撤退。ドル売りは今週いっぱい様子見か、152.40に浅い損切りを置くなら151.90-00まで引きつけて軽く試し売り程度に。 上値は、151.60-70，151.90-00にやや強い抵抗があるが、152.00超えで終えれば上値余地がもう一段拡がり易くなり152.30-40，152.70-80，153.10-20，153.40-50，153.80-90，154.20-30にある強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。下値は151.30-40に軽い抵抗が、151.10-20にやや強い抵抗が出来ているが、全て下抜けた場合は下値余地が若干拡がり易くなり、150.90-00，150.50-60，150.00±10銭にある強い抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。押しは深い場合でもこの辺りが限度となりそうだが、この下の149.50-60，149.10-20の抵抗を全て切り崩して149.00割れで終えた場合は、短期トレンドが変化して調整下げ局面入りの可能性が高くなる。この場合は145～147円台までの調整下げ余地を見ておく必要がある。
ドル/円【日足】期間：2023/03/09～2023/11/10（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2020/09/25～2023/11/10（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：“ユーロ強気”の流れ。一段の上昇へ。159.50以下の越週で“ニュートラル”に変化、157円割れの越週で“ユーロ弱気”に変化。
直近の日足は小陽線で切り返しており、上値トライの流れを変えていない。個々の足が強いものではないので、上下動を繰り返す可能性があるが、160円台乗せから新たな上昇トレンドに入っており、一段の上昇に繋がる可能性が高いと見ている。短期トレドは159.50以下で終えない限り、変化しない。また、この場合でも156円を割り込んで終えない限り、調整下げの範囲内となる。日足の上値抵抗は161.90-00，162.60-70，163.50-60，164.00-10に、下値抵抗は161.40-50，161.00-10，160.50-60，159.70-80にある。21日、120日、200日移動平均線は159.43，156.75，152.18に位置しており、短・中期トレンドは“ユーロ強気”の流れにある。 一方週足を見ると、2手連続陽線引けとなり、下値を急角度で切り上げている。また、2手前の陽線が、揉み合いを上抜けて新たな上昇トレンド入りしており、一段の上昇に繋がる可能性が高いと見られる。直近の陽線が上昇エネルギーの強いものではないことから、小反落の可能性があるが、新たなトレンドに入ってまだ日が浅いことから、深い押しにも繋がり難く、押し目買い方針が有効と見る。今週の週足ベースで見た上値抵抗は162.30-40，163.60-70，164.00-10に、下値抵抗は、161.00-10，160.40-50，159.70-80にある。164.00超えから厚くなる上値抵抗にも注意する必要がありそうだ。31週、62週移動平均線は155.10と148.91に位置しており、中・長期トレンドをサポートしている。可能性が低いと見るが158円割れで越週した場合は下値リスクが点灯、157円を割り込んで越週した場合は、中期トレンドの変化に注意が必要となる。 今週の戦略は、ユーロ買いは161.40-50で軽く買って160.90で一旦撤退するか、161.00-10の押し目待ち。この場合の損切りは160.20で撤退。ユーロ売りは今週いっぱい様子見としたい。 上値は、161.90-00にやや強い抵抗があるが、162円台に乗せた場合は162.30-40，162.80-90，163.10-20，163.40-50，163.80-90，164.00-10にある強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。下値は、161.60-70，161.40-50に軽い抵抗が出来ているが、下抜けた場合は、161.00-10，160.50-60，160.20-30，159.70-80にある強い抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。トレンドが強い状態を保っていることからここまで降りて来ない可能性が高いと見るが、全て切り崩して159.40-50の抵抗を下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯、159.00-10を下抜けて終えた場合は短期トレンドが変化して調整下げ局面入りの可能性が高くなる。この場合でも日足が156円を割り込んで終えるか、週足が157円割れで越週しない限り、調整下げの範囲内となる。（川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2023/04/25～2023/11/10（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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