ドル/円：上値余地を探る動きが継続。147.50割れで終えた場合は短期トレンドの変化に要注意。
直近の日足は十文字の寄せ線で終え、寄り付き水準に戻している。下ヒゲがやや長く、下値トライに失敗した影響がより強いことから、週初から149.50超えの抵抗をトライする動きが強まると見られる。トレンドが強い状態を保っており、ドルの押し目買い方針が有効と見るが、148.30-40の抵抗を下抜けて終えた場合は日足の形状が悪化して下値余地が若干拡がり易くなる。さらに147.50を下抜けて終えた場合は、調整下げ局面入りの可能性が高くなり、下値余地がさらに拡がり易くなる。この場合でも144.50～146.50ゾーンに強い下値抵抗が散在しており、調整下げに留まるならこのレンジ内から大きく下抜けない可能性が高い。短期トレンドは142円割れで終えない限り、“ドル弱気”に変化しない。日足の上値抵抗は149.60-70，150.20-30，151.10-20，151.70-80，152.50-60に、下値抵抗は148.90-00，148.30-40，147.50-60，146.40-50にある。21日、120日、200日移動平均線は147.89，141.76，138.04に位置しており、短・中期トレンドは“ドル強気”の流れにある。 一方週足を見ると。4週連続陽線引けとなり下値を切り上げる流れを維持している。また、実体ベースで148.80-90の週足の抵抗を上抜けており、一段のドル上昇に繋がる可能性が高くなっている。介入警戒感はあるが、トレンドが強い状態にあるので押し目買い方針で。但し、149円台を割り込んで越週した場合は調整的な押しが入る可能性がやや高くなる。日足が147.50を割り込んで終えた場合は調整下げ局面入りの可能性が高くなり下値余地がさらに拡がり易くなる。この場合でも週足ベースで見た強い下値抵抗が144.50～145.00ゾーンにあり、簡単には下抜けそうもない。142円を割り込んで越週しない限り、短期トレンドは大きく変化しない。今週の週足ベースで見た上値抵抗は150.40-50，151.30-40，152.50-60に、下値抵抗は148.80-90，147.70-80，146.40-50，145.00±10銭にある。31週、62週移動平均線は140.09と138.89に位置しており、中期トレンドをサポートしている。 月足を見ると、9月足は高値圏で引ける陽線引けとなり続伸して終えている。終値ベースでは昨年151.95の高値を付けた10月足の終値を若干上抜けて越月しており、上値余地がさらに拡がる可能性が生じている。このトレンドが非常に強い状態にあることから、10月も一段のドル上昇に繋がる可能性が高い状態にある。日柄から見れば調整下げ局面入りの可能性にも注意する必要があるが、トレンドが強い状態にあることから、反落した場合でも深い押しにも繋がり難いと見られる。但し、144.50～145.00の月足の抵抗を下抜けて越月した場合は下値リスクが点灯、142.50～143.00を下抜けて越月した場合は、138～140円方向への新たな下落リスクが点灯する。10月足の上値抵抗は150.50～151.00，152.00～152.50，154.00～154.50に、下値抵抗は145.00～145.50，142.50～143.00，139.50～140.00にある。31ヵ月、62ヵ月移動平均線は127.45と117.85に位置しており、長期トレンドも“ドル強気”の流れにある。 今週の戦略は、ドル買いは149.00-10で押し目買い。損切りは148.30で一旦撤退。ドル売りは様子見か150.60に浅い損切りを置くなら150.20-30で軽く売り向かい。 上値は、149.60-70にやや強い抵抗があるが、これをクリアした場合は149.90-00，150.20-30，150.80-90，151.10-20，151.50-60，151.70-80，152.10-20，152.50-60にある抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きへ。続伸した場合でも152.50超えからは一段と強い抵抗が控えており、簡単には上抜けそうもない。下値は、149.20-30に軽い抵抗が、149.00±10銭、148.60-70，148.30-40，147.90-00，147.50-60に強い抵抗が出来ており、ここまで降りて来ない可能性が高いと見るが、147.50を割り込んで終えた場合は、調整下げ局面入りの可能性が高くなり、下落余地がもう一段拡がり易くなる。この場合は146.50～145.00近辺までの強い抵抗をどこまで切り崩せるかトライする動きへ。下値抵抗は147.00-10，146.40-50，146.00-10，145.70-80，145.50-60，145.00-10。144.40-50の抵抗を下抜けて終えない限り、押しは再び買い場となろう。
ドル/円【日足】期間：2023/01/26～2023/09/29（移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様）
ドル/円【週足】期間：2020/08/14～2023/09/29（移動平均線は31、62週、以下週足は同様）
ユーロ/円：下値リスクを残した状態。一方向へ動く可能性も。159円台に乗せて終えれば下値リスクが後退、160円台に乗せて終えれば一段の上昇へ。逆に、157円を割り込んで終えた場合は下値リスクが点灯、156.50割れで終えた場合は一段の下落へ
直近の日足は実体が小さい陽線引けとなり、小幅続伸して終えているが、158円台に実体を戻しておらず、下値リスクを残した状態にある。一方下値も、157.00-10の下値抵抗を実体ベースで守っており、これを割り込んで終えるか、156.40-50の抵抗を下抜けない限り、下値余地も拡がり難い。値動きの収縮が認められることから、一方向へ動き出す可能性にも注意したい。159円台を回復すれば下値リスクが後退、160円台に乗せて終えれば“ユーロ強気”の流れに戻して一段の上昇へ。逆に157円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、156.50以下で終えた場合は新たな下げエネルギーを得て154～155円台の足元を固め直す動きへ。日足の上値抵抗は158.10-20，158.50-60，159.10-20，159.90-00に、下値抵抗は157.00-10，156.40-50，155.00±10銭、154.20-30にある。21日移動平均線は、157.81に位置しており、若干上抜けて終えたが“ダマシ”の範囲内にある。しかし、120日、200 日線は154.19と149.48に位置しており、中期トレンドをサポートしている。 一方直近の週足は十文字の寄せ線に近い形で終えており、週初の寄付き水準に押し戻されている。下ヒゲがより長く、下値トライに失敗した形となっており、上値トライの動きが期待出来るが、上値を切り下げる流れからは上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態にある。揉み合いの域を抜けていないが、158.50超えで越週すれば下値リスクがやや後退、159.30-40の抵抗を上抜けて終えれば“ユーロ強気”の流れに戻して一段の上昇に繋がり易くなる。逆に、157.00-10の抵抗を下抜けて越週した場合は、下値リスクが点灯。156円割れで越週した場合は、新たな下落リスクが生じて155.00前後の足元を固め直す動きへ。今週の週足ベースで見た上値抵抗は158.50-60，159.30-40，159.90-00に、下値抵抗は157.00-10，156.00-10，155.00±10銭にある。31週、62週移動平均線は151.99と146.82に位置しており、中期トレンドは“ユーロ強気”の流れに変わりない。 月足を見ると、9月足は値幅も実体も小さい陽線引けとなった。単体では上昇エネルギーの強いものではなく、下値リスクにも注意が必要だが、4手前の6月足が新たな上昇トレンド形成の流れに入った可能性を示唆しており、現在の下げが調整的な押しに留まる可能性も高い。但し週足が156円を割り込んで越週した場合は、調整下げの動きが継続して155.00～155.50をトライする動きへ。さらに149.50～150円の抵抗を下抜けて越月した場合は、中期トレンドの変化に要注意。10月足の上値抵抗は159.50～160.00，164.00～164.50，167.80～168.30に、下値抵抗は156.50～157.00，155.00～155.50，150.00～150.50にある。31ヵ月、62ヵ月移動平均線は139.48と131.42に位置しており。長期トレンドをサポートしている。 今週の戦略は、ユーロ買いは様子見か157.00-10まで引きつけて。損切りは156.40で撤退。ユーロ売りは158.00-10で軽く売って158.60で一旦撤退。 上値は、158.10-20に軽い抵抗が、158.50-60，158.80-90，159.10-20，159.30-40に強い抵抗があるが、全て上抜けて終えれば下値リスクが後退、160.00超えで終えれば“ユーロ強気”の流れに戻して一段の上昇へ。上値抵抗は160.40-50，161.10-20，161.70-80，162.30-40。下値は、157.50-60に軽い抵抗が、157.00-10，156.40-50に強い抵抗があるが、全て下抜けて終えた場合は新たな下げエネルギーを得て一段の下落へ。下値抵抗は、156.00±10銭、155.10-20，154.40-50，154.00-10。 （川合 美智子）
ユーロ/円【日足】期間：2023/03/14～2023/09/29（移動平均線は21、120、200日） ユーロ/円【週足】
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