世界の金融市場は常に変動し、投資家にとって適切な投資先を見つけることは常に挑戦となっています。その中で、特に注目すべきは新興国の通貨であり、その一つであるメキシコペソは、その動向をチャートで確認し、今後を予想し、最新の情報を得ることが重要となります。
このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性のある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
ペソは対ドルで上昇するものの、対円では伸び悩む
足元のメキシコペソ相場は対ドルで上昇が続いているが、一方で対円では伸び悩む展開となっている。米国の利上げ終了が近いとの観測からドルが弱含む中、高金利を選好する形のペソ高基調が続き、ドル/ペソは17日に2015年12月以来のドル高・ペソ安水準となる16.7080ペソ前後を付けた。一方、ペソ/円は円高主導の動きで上値が重く、13日には約1カ月ぶりに8.142円前後までペソ安・円高に振れた。その後、対ドルでのペソ買いの影響から8.304円前後まで反発する場面もあったが、日銀が7月にも現行の金融緩和策を一部修正するとの思惑が根強い中で伸び悩んでいる。他方、メキシコ中銀は次回8月会合でも政策金利を11.25%に据え置く可能性がきわめて高い。
当面のペソ相場のカギはFOMCと日銀会合
こうした現状を踏まえると、当面のペソ相場は来週の日米中銀の金融政策発表がカギとなりそうだ。なお、25-26日には米連邦公開市場委員会(FOMC)、27-28日には日銀金融政策決定会合が予定されている。日米の金融政策イベントを受けた円とドルの動きがペソ相場最大の焦点となりそうだ。
メキシコペソ/円(MXN/JPY) 日足チャート:8円台で推移
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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