ドル/円、米5月雇用統計後は140円に向かうか、137円台へ割り込むか
本日、東京市場のドル/円は方向感の定まらない展開。米債利回りが上昇したことにつれて139円台を回復するも、米6月利上げ停止観測が上値を抑えると138.60円前後まで失速しました。しかしその後は、日経平均株価が上昇幅を拡大する中で反発するなどレンジ推移が続いています。欧米市場に入っても、方向感のない値動きで米雇用統計発表待ちムードとなっています。なお、為替相場に影響はありませんでしたが、正午ごろに米上院にて債務上限法案が可決され大統領に送付されました。バイデン大統領は可能な限り早く法案に署名し2日に国民に直接発表するとのことです。
今夜は米5月雇用統計に注目が集まります。市場予想は非農業部門雇用者数が19.5万人増(前回25.3万人増)、失業率は3.5%(前回3.4%)、平均時給が前月比+0.3%(前回+0.5)で前年比が+4.4%(前回+4.4%)となっています。6月会合での利上げ停止観測が高まる中で、これらの結果により市場の見方がどのように変化するのかが焦点となりそうです。 市場予想以上の強い結果となれば利上げ停止観測が後退し140円台を目指す展開が考えられる一方で、弱い結果となればドル売りが強まり138円割れを試す可能性もあります。
テクニカル分析で見ると、一目均衡表の転換線を下抜けてきましたが、転換線に加えその他のラインも上向きを維持しており調整の範囲内とも見れます。また、雲の上昇ねじれ日となっていることから本日、新たな動きが出る可能性があります。転換線を上抜けて上昇再開となるか、138円を下抜けて下落するのか注目しておきましょう。
ドル/円
この後の経済イベント
6/2(金)
21:30☆米5月非農業部門雇用者数
21:30☆米5月失業率
21:30☆米5月平均時給
※☆は特に注目の材料
20:30からスタート!米雇用統計LIVEはコチラ
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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