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利上げストップでも依然高金利、今後は外部要因に注意【知っトク!メキシコペソ】2023/5/22

据え置いたとはいえ政策金利は11.25%【知っトク!メキシコペソ】2023/5/22

新興国通貨であり、アメリカ経済との親和性の高いメキシコペソについて、投資に役立つ「知ってトクする」情報をまとめました。

執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

利上げサイクル終了しても利下げはかなり先

メキシコ中銀は18日、政策金利を11.25%に据え置くと発表。前回3月会合まで約2年にわたり15回連続で行ってきた利上げを停止した。この間、政策金利の引き上げ幅は7.25%(725bp)に及んだ。声明では「経済はディスインフレ(インフレ鈍化)プロセスに入ったと考えられる」としつつも「インフレはまだ高水準」として「政策金利を現在の水準で長期間維持する必要がある」との見解を示した。また、現在6.25%(4月)のインフレ率が目標レンジ(2~4%)に収束するのは2024年10-12月期になるとの予測を維持しており、利下げサイクルに入るのはかなり先になるとの見通しを改めて強調する格好となった。

ペソ売りは一時的、今後は外部要因に左右されるか

利上げ打ち止めでペソは一時売り優勢となる場面もあったが、中銀が高い政策金利を長期間維持するとの見方から下値は限定的で、ペソ/円は翌19日に7.851円前後まで上昇した。ただ、その後は米債務上限問題を巡る不透明感などから7.7円台へと上げ幅を縮小している。利上げ期待というペソ固有の通貨高材料がひとまず消失したことで、今後のペソ相場は外部要因に左右されやすくなりそうだ

メキシコペソ/円(MXN/JPY) 日足:7.7円台で推移

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kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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